“ずつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
88.3%
5.5%
頭突3.1%
1.6%
頭搗0.8%
頭撞0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
舎費すなわち食糧費としては月二円でみ、予備門の授業料といえば月わずかに二十五銭(もっとも一学期分ずつ前納することにはなっていたが)
私の経過した学生時代 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
田といふ田には稻の穗が、琥珀こはく色に寄せつ返しつ波打つてゐたが、然し、今年は例年よりも作がずつと劣つてゐると人々がこぼしあつてゐた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
右手をとらえて後手にねじあげようとしたのであるが、お綱は男の手首に血のにじむまで噛みついてられた腕をふりはなし、男の胃袋をめがけて激しいそして敏活な一撃の頭突ずつきをくらわせた。
禅僧 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「私は、御母さん、貫一さんに顔が合されないわね。だからくのなら、もうはずにずつと行つてしまひたいのだから、さう云ふ都合にして下さいな。私はもう逢はずに行くわ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
(弥八の胸下に頭搗ずつきをくれる)
一本刀土俵入 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
カチャンという音一ツで、千万金にもと思っていたものは粉砕してしまった。ハッと思うと憤恨一時に爆裂した廷珸は、夢中になって当面の敵の正賓にウンと頭撞ずつきを食わせた。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)