頭突ずつ)” の例文
手前てめえが此の山口屋善右衞門へ八十両の為換かわせを取りに来たという事を聞いちゃアのがさねえ地獄耳、手前てめえの跡を付けて来て、転んだ振りで荒稼ぎ、頭突ずつきといって横腹よこっぱらを頭でって息のとめ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
右手をとらえて後手にねじあげようとしたのであるが、お綱は男の手首に血のにじむまで噛みついてられた腕をふりはなし、男の胃袋をめがけて激しいそして敏活な一撃の頭突ずつきをくらわせた。
禅僧 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
刀を抜いたとたんにどぶ板を踏み割り、三平の頭突ずつきを胸にくらった。
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ドンと鳴って、犬の頭突ずつきに、扉がいた。
雪霊続記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)