“頭顱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あたま65.4%
とうろ11.5%
かしら7.7%
つむり7.7%
かうべ3.8%
されこうべ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老爺は六尺に近い大男で、此年齡としになつても腰も屈らず、無病息災、頭顱あたまが美事に禿げてゐて、赤銅色の顏に、左の眼がつぶれてゐた。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
主人というのは五十あまりの赤く禿げあがった頭顱とうろに上品な白髪をまばらに生やした、油ぎった顔色の男であった。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
すなわち眼を閉じ頭顱かしらを抱えて其処そこへ横に倒れたまま、五官を馬鹿にし七情のまもりを解いて、是非も曲直も栄辱も窮達も叔母もお勢も我のわれたるをも何もかも忘れてしまって
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
広間の燈影ひかげは入口に立てる三人みたりの姿をあざやかに照せり。色白のちひさき内儀の口はかんの為に引歪ひきゆがみて、その夫の額際ひたひぎはより赭禿あかはげたる頭顱つむりなめらかに光れり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かくいへる時彼は目をなゝめにしてふたゝびさちなき頭顱かうべを噛めり、その齒骨に及びて強きこと犬の如くなりき 七六—七八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
、殊に笑うべきは、天主教のアキレスとネレウス二尊者の頭顱されこうべ各五箇ずつ保存恭拝され、欧州諸寺に聖母マドンナ乳汁ちち