“頭上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
づじやう42.4%
ずじょう18.2%
とうじょう9.1%
あたま6.1%
とうじゃう3.0%
あたまのうえ3.0%
うえ3.0%
かしらのうえ3.0%
かしらのうへ3.0%
づじよう3.0%
とうぢやう3.0%
のぼ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一つには官の平生の処置に悦服えつぷくして居なかつたといふ事情があつて、むしろ民庶は何様どんな新政が頭上づじやうに輝くかと思つたために
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
斯う思いながら縁から見て居ると、頭上ずじょうの日はカン/\照りながら、西の方から涼しいと云うよりむしろつめたい気が吻々ふつふつと吹っかけて来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
この間を縫うて四人は一歩一歩辿たどった。ちょうど中頃の最も崩壊の甚だしい処に至ると、頭上とうじょううなりを生じて一大石塊が地にちた。
ゑゝお蝶め其でも血が循環めぐつて居るのか頭上あたまいたち花火載せて火をつくるぞ、さあ歌へ、ぢやん/\と遣れ、小兼め気持の好い声を出す、あぐり踊るか、かぐりもつと跳ねろ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
マーキューシオーのたましひがつい頭上とうじゃう立迷たちまようて同伴者どうばんじゃもとめてゐる、足下おぬしか、おれか、兩人ふたりながらか、同伴どうばんをせねばならぬぞ。
しかし実際をいうと私も憶病なので、丁度ちょうど前月の三十日の晩です、十時頃『四谷』のお岩様の役の書抜かきぬきを読みながら、弟子や家内かないなどと一所いっしょに座敷に居ますと、時々に頭上あたまのうえの電気がポウと消える。
薄どろどろ (新字新仮名) / 尾上梅幸(著)
木蓮の花の、倍もありそうな巨大な、そうして血のように赤い蜘蛛くもが、突然、頭上うえから、舞い下がって来た。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
やわらかにつもりであったが、はんして荒々あらあらしくこぶしをもかためて頭上かしらのうえ振翳ふりかざした。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
やはらかにつもりつたが、はんして荒々あら/\しくこぶしをもかためて頭上かしらのうへ振翳ふりかざした。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
不死の頭上づじように波立ちて震へり巨大のオリュンポス。 530
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
其一は通常つうじやうの帽子の如く頭上とうぢやうに戴くもの、其二は外套頭巾ぐわいたうづきんの如く不用の時は頭後にれ置くを得るものなり。別種べつしゆの冠り物も有りしやにゆれど精くは言ひ難し。此所ここには二種として説明せつめいすべし。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
弱い酒を、一時に、頭上のぼった酔に、何をいうやら。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)