“反”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そ38.1%
そむ17.2%
かえ13.4%
かへ6.4%
ぞ5.0%
そり4.7%
そら3.5%
たん3.1%
かえっ1.8%
はん1.8%
か1.1%
かわ0.5%
は0.4%
の0.3%
かは0.3%
のけ0.3%
かえり0.2%
かへつ0.2%
が0.2%
だん0.2%
うら0.1%
かえつ0.1%
かへり0.1%
けえ0.1%
そつ0.1%
そりかへ0.1%
そッ0.1%
ぞら0.1%
はず0.1%
べん0.1%
もど0.1%
アンチ0.1%
アンティ0.1%
アンテイテーゼ0.1%
カヘ0.1%
カヘル0.1%
ソム0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忽(たちま)ち、縣下(けんか)豐岡川(とよをかがは)の治水工事(ちすゐこうじ)、第一期(だいいつき)六百萬圓(ろつぴやくまんゑん)也(なり)、と胸(むね)を反(そ)らしたから、一(ひと)すくみに成(な)つて、内々(ない/\)期待(きたい)した狐狸(きつねたぬき)どころの沙汰(さた)でない。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
死体嫌いの平次は思わず顔を反(そむ)けました。若くも美しくもある様子ですが、半面血潮に染んで、その物凄さというものはありません。
しかれどもこの法律は反(かえ)りてますます政論派を激昂せしめ、天下の人をしていよいよ政府の圧制を感知せしめたるの状なきにあらず。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
やつと小学校へはひつた僕はすぐに「十郎が兄さんですよ」といひ、反(かへ)つてみんなに笑はれたのを羞(はづか)しがらずにはゐられなかつた。
素描三題 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と、鞍の上でのけ反(ぞ)ったが、鐙(あぶみ)に確(しか)と踏みこたえて、片手でわが眼に立っている矢を引き抜いたので、鏃(やじり)と共に眼球も出てしまった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この二つの互いに喰違って反(そり)の合わないような活動が入り乱れたりコンガラカッたりして開化と云うものが出来上るのであります。
現代日本の開化 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
繊(ほそ)い指を反(そら)して穿(は)めている指環を見た。それから、手帛(ハンケチ)を丸めて、又袂へ入れた。代助は眼を俯(ふ)せた女の額の、髪に連なる所を眺めていた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
若者(わかもの)は、近所(きんじょ)で布(ぬの)一反(たん)の代(か)わりに、手綱(たづな)とくつわを買(か)って馬(うま)につけますと、さっそくそれに乗(の)って、またずんずん歩(ある)いて行きました。
一本のわら (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
細野入からは反(かえっ)て五竜、唐松、白馬の方へ入込むのが順であるが、当時細野入から黒部山へ入込む者があるという風聞があったので
寧(むし)ろ相(あひ)反(はん)した放縱(はうじう)な日頃(ひごろ)が自然(しぜん)に精神(せいしん)にも肉體(にくたい)にも急激(にはか)な休養(きうやう)を與(あた)へたので彼(かれ)は自分(じぶん)ながら一時(じ)はげつそりと衰(おとろ)へた樣(やう)にも思(おも)はれて
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それとも知らずに、御無礼を申したのは、反(か)へす反(が)へすもわしの落度ぢや。南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。
往生絵巻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
軽く反(かわ)せた荻野八重梅、女力に髻(たぶさ)を掴み、胸もと近く引き寄せたが、「さあどっちが悪党かねえ」立派に突いた、もう一眼!
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
屋根に葺いてある瓦には長い、反(は)ね返(かへ)つた耳が出てゐる。家に使つてある材木は皆暗い色をしてゐて、それに一様な彫刻がしてある。
十三時 (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
しかし左門が振り返りざま、宙へ刀を揮うや、真っ先に進んでいた乾児の一人が、左右へ手を開き、持っていた刀を、氷柱(つらら)のように落とし、反(の)けざまに斃れた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
実はひらりと身を反(かは)したと思ふと、忽ちどこかへ消えてしまつたのです。僕は愈驚きながら、熊笹の中を見まはしました。
河童 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
新田は椅子から跳上(はねあが)った。然しその時、怪鳥は両の翼で彼を押包(おしつつ)み、新田は喉へ冷たいものが鋭く掴みかかるのを感じたまま椅子と共に反(のけ)ざまに顛倒(てんとう)した。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
小菅へ行く度に、往(いき)にも反(かえり)にも僕はこの障子の前を通るのを楽にしていた。そしてこの障子の口に娘が立っていると、僕は一週間の間何となく満足している。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
余(よ)答(こたへ)ていふ、銕炮(てつはう)を以てするは論(ろん)なし、香餌(よきゑさ)を以てするは、かれ人の欺(あざむ)くを知(し)れども慾(よく)を捨(すて)て慎(つゝし)む事あたはず、それとは知(し)りながらこれを喰(くら)ひて反(かへつ)て人をあざむかんとして捕(とら)へらるゝならんか。
それとも知らずに、御無礼を申したのは、反(か)へす反(が)へすもわしの落度ぢや。南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。
往生絵巻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それは詮索の他(ほか)としまして、とにかく半反(だん)の布、よく彼らに保護色を与え、機に応じ変に臨んで白くも黒くも意のままであります。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今彼は、クリストに從はざることのいかに貴き價を拂ふにいたるやを知る、そは彼この麗(うるは)しき世とその反(うら)とを親しく味ひたればなり 四六—四八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
後に冠君の話を聞くと、普通猟師などの入り込む路は、反(かえつ)て東側に在って割合に楽だとの事であった。自分等は木こそ生えているがあの岩壁はとても通れぬと思っていた。
釜沢行 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
〔譯〕自ら反(かへり)みて縮(なほ)きは、我(われ)無きなり。千萬人と雖吾れ往かんは、物無きなり。
久藏眠(ねぶ)ったかえ……あれまア締りのねえ戸だ、叩いてるより開けて入(へい)る方が宜(え)い、酔(よっ)ぱれえになって仰向(あおむけ)にぶっくり反(けえ)って寝(そべ)っていやアがる、おゝ/\顔に虻(あぶ)が附着(くッつ)いて居るのに痛くねえか
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「さうだらう。其方の人相は、どう買ひ被(かぶ)つても惡人といふ相ぢやない。鼻が反(そつ)くり返つて、眼尻が下がつて、齒が少し亂杭(らんぐひ)だな。そんな刻みの深い顏は、總て善人か愚人(ぐじん)にあるものぢや」
それでも暫(しばら)くすると病人(びやうにん)は復(ま)た意識(いしき)を恢復(くわいふく)して、びり/\と身體(からだ)を撼(ふる)はせて、太(ふと)い繩(なは)でぐつと吊(つる)されたかと思(おも)ふやうに後(うしろ)へ反(そりかへ)つて、其(その)劇烈(げきれつ)な痙攣(けいれん)に苦(くる)しめられた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その内に、同じく伸(のッ)つ、反(そッ)つ、背中を橋に、草に頸窪(ぼんのくぼ)を擦りつけながら、こう、じりりじりりと手繰(たぐ)られる体(てい)に引寄せられて、心持動いたげにございました。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おしおは思わず身をのけ反(ぞら)したが、また気を取りなおしたように、男の前へ詰め寄りながら、「討入の数に漏れた……とおっしゃるからには、やっぱりまだわたしに未練が残って……?」
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
お母さんの鏡を壊したが、此(これ)は真(ほん)の過失(あやまち)である。乃公と忠公と室(へや)の中でボールをして遊んだ。ボールが能(よ)く反(はず)まないから、お春さんのゴム靴を削ってくっ付けた。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
三井寺の叡効律師といふ人、此の寺に二三年行ひて、無言にて法華経を六千部読み講じき。夜毎に三千反(べん)拝しけり。
始めて熊(くま)の胆(い)を水に溶き込んだように黒ずんだ濃い汁を、金盥(かなだらい)になみなみと反(もど)した時、医者は眉(まゆ)を寄せて、こういうものが出るようでは、今のうち安静にして東京に帰った方が好かろうと注告した。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ワグナーの音楽の感銘は強大深甚(しんじん)で、その支持者はきわめて熱烈であった反面には、常に反(アンチ)ワグネリスムスの萌芽(ほうが)が育(はぐく)まれ、時あって全ワグナーの功業、芸術を
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂、野村あらえびす(著)
自分と佃との交渉が始まってから、何と沢山、反(アンティ)佃の言葉をきかされたことだろう。云う人々の目的は、自分に佃を断念させたいためであったろうが、事実はそうならなかった。逆に作用した。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
さうしてこの「合(ジユンテーゼ)」の中にあつて「正(テーゼ)」も「反(アンテイテーゼ)」も共に破壞され、高められ、保存(Aufheben)されることである。故にそれは單に認識の法則なるに止らずして又本質發展の法則である。
三太郎の日記 第三 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
昼たけて 山原をゆく汽車の外(ト)に 谷深く反(カヘ)す水照(ミヅテ)りの色
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
齊明天皇の御世に、百濟援助の目的で戰艦を造つたが、折角出來上ると間もなく「艫(ヘ)舳(トモ)相反(カヘル)」といふ有樣で、實用に適せなかつたといふ(『日本書紀』卷廿六)。
大師の入唐 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
主ニ反(ソム)イテ盗ミヲナス安(イズク)ンゾ期スベケンヤ——と。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)