“もど”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モド
語句割合
74.9%
4.9%
2.5%
2.1%
2.1%
嘔吐1.6%
1.6%
1.2%
1.2%
退1.2%
0.8%
0.8%
0.4%
0.4%
0.4%
吐食0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
牴牾0.4%
遅緩0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マルバ村へもどる で、もと来た路を後戻りしてその夜はキミイに一宿し、その翌日カリガンガーの河岸のツクという村に宿りました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
阿那律その妻子の歎くをあわれみ、その者を尋ねて悔過せしめ、男子となりもどって家内に遇わしめた(『経律異相』十三)。
さりとは気ままの仰せに有難うぞんじますと言ひしは覚えで、やがては車の上に小石川こいしかははまだかまだかともどかしがりぬ。
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うぞ其後そのあとを、それから、」とには他事たじをいふうちがもどかしく、にべもなくつゞきうながした。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼女は今大きな椅子の肱掛けに手をおいていたが、以前の彼女は入って来るなりもどかしそうに、その椅子へ手提袋てさげ暖手套てぶくろを投げだしたものであったのだ。
ふみたば (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
嘔吐もどしたら、また食べる迄の事さ。食べては吐き、食べては吐きしてるうちに船も仏蘭西の港へ着かうといふものだ。」
拍子抜してもどれる貫一は、心私こころひそかにその臆測のいりほがなりしを媿ぢざるにもあらざれど、又これが為に、ただちに彼の濡衣ぬれぎぬ剥去はぎさるまでに釈然たる能はずして、好し
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「どうするものか真赤な顔をして逃げてって了うた、それから直ぐ東京を出発たっ何処どこへも寄らんでずんずんもどって来た」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
商人あきゅうどはもとより、親が会社員にしろ、巡査にしろ、田舎の小忰こせがれでないものが、娘をいじめる仔細しさいはない。故あるかな、スパルタもどきの少年等が、武士道に対する義憤なのである。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
行なわせて、無二無三に退もどるほどに
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
腕組みをしてずかずかともどると、もとより開放あけはなしたままの壁に、真黒な外套が影法師のようにかかって、や、魂が黒く抜けたかと吃驚びっくりしました。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かく思い定めたれども、渠の良心はけっしてこれをゆるさざりき。渠の心は激動して、渠の身は波にゆらるる小舟おぶねのごとく、安んじかねて行きつ、もどりつ、塀ぎわに低徊ていかいせり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それをもどきましては、私はばちあたりますので御座います。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
始めてくまを水に溶き込んだように黒ずんだ濃い汁を、金盥かなだらいになみなみともどした時、医者はまゆを寄せて、こういうものが出るようでは、今のうち安静にして東京に帰った方が好かろうと注告した。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いつの間にか話声はぴたりと止んで、例のもどすうめきが起り出した。階下したの船室から這い出して来て欄干てすりにしがみつきながら吐いている若者もあった。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
その日は、悪酔をしたらしく、万八を出るとすぐ、苦しいといって、柳橋の鼓師つづみし桜間さくらま八重吉の家へ、あわてて寄って、吐食もどしたり、薬をもらったりして、一刻いっときほど、横になっていた。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おもどしなさった……それはいけない」
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
もどき再吟味を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鄭芝竜ていしりょう(正保二年)は、我くにに向って、みんの援兵を請いつつあるに際し、英国においては鉄漢クロンウエル虎視竜蟠こしりょうばんし、大いに海軍を拡張し、海王の覇権はけんをば、和蘭オランダの手よりもどしてこれを奪い
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
またありもどく、わがに。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
もちろん去年ほどの大流行ではありませんが、吐くやらもどすやらで死ぬ者が相当にあるので、世間がおだやかではありません。
半七捕物帳:66 地蔵は踊る (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
まざまざ目に浮かべながら、ちょっと見当もつきかねるのが、もどかしくも歯痒はがゆくもあったが、この少女をそれ以上苦しめることは無駄であった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
口入屋くちいれやが千葉のもので、その千葉から口入屋のおやじと乳母とその母親とが、今日明日のうちに上京してくるということだったが、返電さえも来ないので、牴牾もどかしかった。
童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
紀氏は遅緩もどかしくなつて、友達仲間を説き廻つて