“去”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
49.1%
30.7%
さる2.2%
さり2.0%
2.0%
1.8%
1.8%
さん1.7%
さんぬ0.9%
さっ0.9%
いな0.7%
さつ0.6%
いぬ0.4%
さら0.4%
きよ0.4%
され0.4%
ざり0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
かえ0.2%
さんぬる0.2%
しゃ0.2%
うせ0.2%
0.2%
0.2%
のぞ0.2%
はし0.2%
0.2%
0.2%
チュイ0.2%
チュー0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分じぶん真心まごころがいつか、にいさんにわかるときがあろう。」と、おとうとは、一粒ひとつぶのしいの裏庭うらにわめて、どこへとなくりました。
白すみれとしいの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
憎々しげに言いながら起上たちあがって「私はお客様きゃくさんの用で出て来るが、用があるなら待っていておくれ」と台所口から出てって了った。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
○さてわが塩沢しほさはは江戸をさることわづかに五十五里なり、直道すぐみちはからばなほ近かるべし。雪なき時ならば健足たつしやの人は四日ならば江戸にいたるべし。
他の人に見咎みとがめられなば一大事と二足三足さりかけしが又振返りさしのぞ嗚呼あゝ我ながら未練みれんなりと心で心をはげましつゝ思ひ極めて立去けり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『史記』には、〈孔子きて弟子にいいて曰く、鳥はわれその能く飛ぶを知り、魚はわれその能くおよぐを知り、獣はわれその能く走るを知る。
彼はもちっとで、ホームにりにされるところだったが、いそいで駈けつけたので、やっと最後の車に飛び乗ることが出来た。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
“かくして火星人らが狼狽なすところを知らざるうちに、飛空機は一刻も休みなく、上昇をつづけつつあり、ついに、大空高く消えせたり……”
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
致し罷り在候處さんぬる十二月中私し儀上野の大師へ參詣さんけい途中とちう上野車坂下にて大橋文右衛門にめぐり逢ひ夫れより同人宅へ參り樣子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
承はり候あひだなほまた御屋敷へ罷出當人へ達て對面致し度旨願ひ候處御用人安間平左衞門殿を以て仰聞おほせきけられ候には島儀しまぎさんぬる十二月廿二日の夜盜賊たうぞく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかしこれ一部を以て全部をおおうものである。一度旧約聖書をさって新約に入らんか、この種の陰影はごうも認めがたいのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
お前もういなしますか? ああ恋人よ、殿御よ、わがつまよ、恋人よ! きつと毎日消息たよりして下され。これ一時も百日なれば、一分も百日ぢや。
文章その他 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
半年ばかりたつ何者なにものとも知れず、はかあばいて石をぬすさつたものがある。子は手掛てがかりがないのでふことも出來ず其まゝにして二三日たつた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いぬる日くだんの聴水を、途中にて見付しかば、名乗りかけて討たんとせしに、かへつてかれ方便たばかられて、遂にかかる不覚を取りぬ
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
人の凍死こゞえしするも手足の亀手かゞまる陰毒いんどく血脉けちみやくふさぐの也。にはか湯火たうくわねつを以てあたゝむれば人精じんせい気血きけつをたすけ、陰毒いんどく一旦いつたんとくるといへどもまつたさらず、いんやうかたざるを以て陽気やうきいたれ陰毒いんどくにくしみくさる也。
それでもきよ年一昨年あたりはまたせう興味けうみもどつて來て、一週間しうかんに一ぐらゐの程度ていどで和田英作畫伯ぐわはくや小宮豐隆先生と時々手あはせの出來る近しよ球突塲たまつきばへ通つてゐたが
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
されど吾妻は悄然せうぜんとして動きもやらず「——考へて見ると警察程、社会の安寧をやぶるものは有りませんねエ、泥棒する奴も悪いだらうが、とらへる奴の方がほ悪党だ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
しかもあまり綺麗きれいではない。その上へやの中が妙なにおいを放つ。支那人が執拗しゅうねざりにして行った臭だから、いくら綺麗好きの日本人が掃除をしたって、依然として臭い。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それが真実であるならば、「いにしえは詩三千余篇ありき。孔子に至るに及びて、その重なれるものをて」
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
『淵鑑類函』に晋の郭文かつて虎あり、たちまち口を張って文に向うたんで視ると口中に骨たてり、手を以てってやると明日鹿一疋持ち来って献じた。
そして、大きな砂粒をかきけると人差指でオカサンハ、と書いた。もう昨夜の事は夢だとは思えなかった。急に母をなぐりつけたくなった。
(新字新仮名) / 横光利一(著)
ヌル二十八日、甲館落去、勝頼殿ニハ生害シヤウガイアリ。一門ノ面々ニモ或ハジユンジ或ハ降人トナリ、甲州中府スデニ定マル。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お前さんに笑われるかも知れないが、私しゃね、何だかかえるのがいやになッたから、今日は夕刻ゆうかたまで遊ばせておいて下さいな。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
さんぬる四月廿一日に大坂表に被為入いらせられ、右御供致、当五月十一日に還御に相成、御供に而帰京致候。昨十三日御参内可有之筈之所、ちと御時候中ごじこうあたりに而御延引に相成候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「ほだっておら、北海道の土になってしまうのやんだな。いつけえりたくなるが判んねえし、今ここをしゃってしめえば、おらはこれ、自分の家というものは、無くなってしまうのだかんな、これ。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
る/\うちなみ蹴立けたてゝ、蒼渺そうびやう彼方かなたうせた。
一座は化石したようにしんとしてしまって、鼻をむ音と、雇い婆が忍びやかに題目をとなえる声ばかり。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
「あの男はどうなったかしら」とのうわさ、よく有ることで、四五人集って以前の話が出ると、消えてくなった者の身の上に、ツイ話が移るものである。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それがわかってのぞかれたら、どんなにさっぱりするだろうと思った。天候のせいも、すこしはあるかもしれなかった。このごろの江戸の暑さといったら、なかった。
あの顔 (新字新仮名) / 林不忘(著)
エストニアの伝説に、樵夫きこり二人林中で蛇をあまた殺し行くと、ついに蛇の大団堆おおかたまりに逢い、逃ぐるを金冠戴ける蛇王が追いはしる。一人振廻ふりかえり斧でその頭を打つと、蛇王金塊となった。
この子は葦船あしぶねに入れて流しりつ一〇。次に淡島あはしま一一を生みたまひき。こも子の數に入らず。
ツネ帆影ハンエイシタガヒリ 遠ク長天ノ勢ヒニ接ス
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「早よ、S病院、チュイ。あなたのお父ツぁん、負傷あります。日本太夫リベンタイフて、出血あります。クヮイクヮイデ。」
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
「うるさい! チュー! チュー!」
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)