“去”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
46.4%
34.3%
2.3%
さる1.9%
1.9%
1.9%
さり1.4%
さん1.4%
さっ0.9%
さんぬ0.9%
(他:29)6.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“去”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)14.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.7%
文学 > 日本文学 > 詩歌4.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
んぬる頃、日本長崎の「さんた・るちや」と申す「えけれしや」(寺院)に、「ろおれんぞ」と申すこの国の少年がござつた。
奉教人の死 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そうして余の頭をかすめてる心の波紋はもんは、したがっておこるかと思えばしたがって消えてしまった。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「此径を三丁ばかり行くと幅の広い新開の道路に出る、其右側の最初の小屋に居なさるだ。」と言い捨てゝ老人はつて了つた。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
にしとしあきのはじめ、汽船きせん加能丸かのうまる百餘ひやくよ乘客じようかく搭載たふさいして
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
指さきでそれを軽くおさへると、それらの小さな虫は、青茶色の斑点をそこにのこして消えせてしまふほどである。
私が一字ずつ文字に突当っているうちに、想念は停滞し、戸惑いし、とみに生気を失って、ある時はせたりする。
文字と速力と文学 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
さる二十一日夜山名入道宗全入滅畢にゅうめつしおわる。其夜同一族大内新助降参方御陣に参候」(『寺社雑事記』)
応仁の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
さる十三にちぼくひとつくゑ倚掛よりかゝつてぼんやりかんがへてた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
うもなんですな。むかしひとは矢っ張り手蹟い様ですな」と御世辞を置きりにして出て行つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼はもちっとで、ホームにりにされるところだったが、いそいで駈けつけたので、やっと最後の車に飛び乗ることが出来た。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
孔子きて弟子にいいて曰く、鳥はわれその能く飛ぶを知り、魚はわれその能くおよぐを知り、獣はわれその能く走るを知る。
あさきてゆふべますきみゆゑにゆゆしくもなげきつるかも 〔巻十二・二八九三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「タマル、灰をこうべかむり、着たる振袖ふりそでを裂き、手をこうべにのせて、よばわりつつさりゆけり」可愛そうな妹タマル。
(新字新仮名) / 太宰治(著)
僧は稗の麨を食しおわりてさりたりける。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
さんぬる建安八年の戦いに、父の凌操りょうそうは、黄祖を攻めに行って、大功をたてたが、その頃まだ黄祖の手についていたこの甘寧のために、口惜しくも、彼の父は射殺されていた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其方も見つらん、さんぬる春の花見の宴に、一門の面目とたゝへられて、舞妓まひこ白拍子しらびやうしにも比すべからんおの優技わざをば、さも誇り顏に見えしは、親の身の中々にはづかしかりし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
単身たんしんさってその跡をかくすこともあらんには、世間の人も始めてその誠のるところを知りてその清操せいそうふく
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
老母の大坂見物も叶わずさて神戸こうべついた処で、母は天保七年、大阪をさってから三十何年になる、誠に久し振りの事であるから、今度こそ大阪
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「十一日。(五月。)夕雨。知事様御事さんぬる五日福山表御発船被遊、昨夕丸山邸へ御著被遊候。」阿部正桓まさたけの入京である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
……その仔細しさいを尋ぬれば、心がらとは言いながら、さんぬる年、一ぜん飯屋でぐでんになり、冥途めいどの宵を照らしますじゃ、とろくでもない秀句を吐いて
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お前もういなしますか? ああ恋人よ、殿御よ、わがつまよ、恋人よ! きつと毎日消息たよりして下され。
文章その他 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
お前もういなしますか? ああ恋人よ、殿御よ、わがつまよ、恋人よ! きつと毎日消息たよりして下され。
文章その他 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
しかれどもさつて吉野の物さびたる造化の深き峰のあたりに見るに、其美、其妙、塵垢に近き墨坨のほかに勝る事幾倍なるを知るべし。
半年ばかりたつ何者なにものとも知れず、はかあばいて石をぬすさつたものがある。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
マルチノ思ひ定めかねて、僧たちとはからんとていぬる折柄、ペツポのをぢは例の木履きぐつを手に穿きていざり來ぬ。
見ればいぬる日鷲郎と、かの雉子きぎすを争ひける時、間隙すきを狙ひて雉子をば、盗み去りし猫なりければ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
支那人が執拗しゅうねざりにして行った臭だから、いくら綺麗好きの日本人が掃除をしたって、依然として臭い。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
当前あたりめえだあな。人つけ。誰が案内をざりにして、先へ行く奴があるかい、何でい」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
林檎でも桃でもそれに似た物は皮をいてしんって四つ位に切って直ぐ水の中へ放します。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
『淵鑑類函』に晋の郭文かつて虎あり、たちまち口を張って文に向うたんで視ると口中に骨たてり、手を以てってやると明日鹿一疋持ち来って献じた。
る/\うちなみ蹴立けたてゝ、蒼渺そうびやう彼方かなたうせた。
一座は化石したようにしんとしてしまって、鼻をむ音と、雇い婆が忍びやかに題目をとなえる声ばかり。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
「やッぱりかえらないんだと見えらア。去らなきゃア吉里が来ちゃアくれまい。ああ」と、善吉は火鉢に翳していた両手の間に頭を埋めた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
かえり跡になりましたから、花魁のお座敷へいらッしゃいよ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
それでもきよ年一昨年あたりはまたせう興味けうみもどつて來て
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
絶大の景色けいしよくに対する時に詞句全くつくるは、即ち「われ」の全部既に没了しさられ、恍惚としてわが此にあるか、彼にあるかを知らずなり行くなり。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
されど吾妻は悄然せうぜんとして動きもやらず「——考へて見ると警察程、社会の安寧をやぶるものは有りませんねエ、泥棒する奴も悪いだらうが、とらへる奴の方がほ悪党だ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「五月一日。晴。長女河合へつかはす。さんぬる十七日友翁旅中病死之悔。」友翁は飯田安石の女婿銀二郎の生父であつたらしい。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「廿九日。陰。さんぬる十七日於東京府殿様福山藩知事被為蒙仰候おほせをかうむらせられそろに付、右為御祝儀ごしうぎとして御帳可罷出之処、当病不参。」阿部正桓まさたけが藩主より藩知事に更任せられたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「ほだっておら、北海道の土になってしまうのやんだな。いつけえりたくなるが判んねえし、今ここをしゃってしめえば、おらはこれ、自分の家というものは、無くなってしまうのだかんな、これ。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「ほんでもさ。ここにいれば、これで、一生、誰もしゃれどは言わねえがんな。——天王寺の春吉はるきちらなど皆土地売って行って、今じゃ、けえって来たがっていっちが、ほんでもけえって来ることが出来ねえのだぢゅうでや。なんちたって、生まれだ土地が一番いいがんな。なんえたって……」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
それが真実であるならば、「いにしえは詩三千余篇ありき。孔子に至るに及びて、その重なれるものをて」云々というのは矛盾である。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「あの男はどうなったかしら」とのうわさ、よく有ることで、四五人集って以前の話が出ると、消えてくなった者の身の上に、ツイ話が移るものである。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
今しも八面鉄刀に囲まれて、くも退くも出来ない危地に墜ちた二人の虚無僧は、居竦いすくみのまま、八、九本の切ッ先に五体蜂の巣とされるであろうと思われた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それがわかってのぞかれたら、どんなにさっぱりするだろうと思った。
あの顔 (新字新仮名) / 林不忘(著)
エストニアの伝説に、樵夫きこり二人林中で蛇をあまた殺し行くと、ついに蛇の大団堆おおかたまりに逢い、逃ぐるを金冠戴ける蛇王が追いはしる。
この子は葦船あしぶねに入れて流しりつ一〇
ヌル二十八日、甲館落去、勝頼殿ニハ生害シヤウガイアリ。一門ノ面々ニモ或ハジユンジ或ハ降人トナリ、甲州中府スデニ定マル。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)