“真心”のいろいろな読み方と例文
旧字:眞心
読み方割合
まごころ80.4%
まごゝろ7.1%
しんしん3.6%
まこと3.6%
ほんしん1.8%
ハアト1.8%
ハート1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「自分(じぶん)の真心(まごころ)がいつか、兄(にい)さんにわかるときがあろう。」と、弟(おとうと)は、一粒(ひとつぶ)のしいの実(み)を裏庭(うらにわ)に埋(う)めて、どこへとなく立(た)ち去(さ)りました。
白すみれとしいの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
斯の飾りの無い一行の光景(ありさま)は、素朴な牛飼の生涯に克(よ)く似合つて居たので、順序も無く、礼儀も無く、唯真心(まごゝろ)こもる情一つに送られて、静かに山を越えた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
(『起信論(きしんろん)』に曰く、「いわゆる心性は不生不滅なり」と。また曰く、「これ真心(しんしん)は常恒(じょうごう)不変」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
かうして遠くへ来て迄、清の身の上を案じてゐてやりさへすれば、おれの真心(まこと)は清に通じるに違ない。通じさへすれば手紙なんぞやる必要はない。やらなければ無事で暮してると思つてるだらう。
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あんまりでも何でも、これが真心(ほんしん)でございますよ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
我等芸術の憐(あわれ)むべき労働者よ。普通の人々にはしかく簡単に自由を与えらるることも我等には何故に許されぬのだろう。それも理(ことわり)である。普通の人々は真心(ハアト)を持つ。我等は遂(つい)に真心の何物をも持たぬ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『真心(ハート)の何物をも持たない』と言つてフロオベルは慨嘆した。トルストイはトルストイで、矛盾に矛盾をかさねて、そして最後は修道院に入るやうな結果を得た。モウパツサンは狂死した。
J. K. Huys Mans の小説 (新字旧仮名) / 田山花袋、田山録弥(著)