“実体”のいろいろな読み方と例文
旧字:實體
読み方割合
じってい66.7%
じつてい13.9%
サブスタンス8.3%
じったい5.6%
シュジェ2.8%
ボデー2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今にもう一人ここへ来て寝るそうじゃが、お前様と同国じゃの、若狭の者で塗物ぬりもの旅商人たびあきんど。いやこの男なぞは若いが感心に実体じっていい男。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いま一人ひとり此処こゝるさうぢやが、お前様まへさま同国どうこくぢやの、若狭わかさもの塗物ぬりもの旅商人たびあきうど。いやをとこなぞはわかいが感心かんしん実体じつていをとこ
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大切なのは「本を読む」はたらき、機能ファンクションさえ果たされればよいのであって、本と図書室という実体サブスタンスそのものは必ずしも、その当体がもっていなくてもよいのである。
支部図書館三周年に寄せて (新字新仮名) / 中井正一(著)
怪金属の実体じったいというべきものは、マネキン人形の頭部のてっぺんに乗っている。それをとらえるんだ!
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして、それが僕を犯人だとする君の論理の実体シュジェになっている。……真名古君、これは一体どうしたもんだろう。僕はさっきから訝しくてたまらぬのだ。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
大きいガラス板は、製造者がいうところの「実体ボデー」があるために緑がかって見えるが、同じものでも小さければ無色であることは人の善く知っていることである。