“最”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
44.9%
もつと15.3%
もっとも9.9%
いと7.3%
もつとも4.8%
3.7%
もう3.7%
もっと2.5%
さい2.5%
もと1.4%
もっ1.1%
いっ0.3%
モツトモ0.3%
いっち0.3%
いとゞ0.3%
0.3%
0.3%
つかさ0.3%
まう0.3%
もつ0.3%
もッ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことにっと不思議なことは、晩、登山したものが、この堂宇の裏から陰気な犬の遠吼とおぼえのようなうなりが絶え間なく漏れてくること
天狗 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
能登のとの「ワゲシ」はもつともこれにちかおんいうする鳳(フング)至(シ)の二によつてしめされたのが、いまは「ホーシ」とものがある。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
今まで用ゐたる理窟といふ語はもっとも簡単の智をば除きて言ひしつもりなれど、貴書の意は智と理窟とを同一に見されたるかと覚え候。
あきまろに答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
我は聖光みひかりいと多く受くる天にありて諸〻の物を見たりき、されど彼處かしこれてくだる者そを語るすべを知らずまたしかするをえざるなり 四—六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
宮廷及び貴族の家庭に仕へた女たちは、専ら万葉仮名のもつとも標音的なものを用ゐて、主君・公子女の言行を日録して居たであらう。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
筆なる者は罪もなく殊に孝心な者故助けいとて訴え出でたる幸十郎はと神妙の至りで有る、筆とがめも申し付けべき処なれども
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「それはあなたの方がよく分っていらっしゃるはずですがね。私はただもう少し先まで御出おでなさい、そのほうが御為だからと申し上げるまでです」
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかるにケーポンは施術後一年かあるいは十五か月位に至ってもっと美味びみな肉になるのでその点だけでも養鶏家には非常の利益がある。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
また近く一例を挙げて示さんに、怨望の流行して交際を害したるものは、わが封建の時代に沢山なる大名の御殿女中をもってさいとす。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
死顔のこのき鼻よこの伯母ぞ吾が母にもとつらく当らしき
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
森「分らねえっさんだ、旦那が声が小せいから尚お分らねえのだ、もっと大きな声でお話なせえ」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ロレ 手前てまへこそは、力量りきりゃういっ不足ふそくながら、ときところ手前てまへ不利ふりでござるゆゑ、このおそろしい殺人ひとごろしだいばん嫌疑者けんぎしゃでござりませう。
モツトモ早くそこに心づいた、姫の祖父淡海公タンカイコウなどは、古き神秘を誇つて来た家職を、末代まで伝へる為に、別に家を立てゝ中臣の名を保たうとした。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
すれば、當國このくに風習通ならはしどほりに、かほわざかくさいで、いっち晴衣はれぎせ、柩車ひつぎぐるませて、カピューレット代々だい/\ふる廟舍たまやおくられさッしゃらう。
付け其上に悴惣内夫婦の者を殺したる爰な大惡人あくにんめと泣聲に成て窘付きめつけれども九助はたゞとぢて物言ず居たりしは誠に覺悟を極しと見えいとゞあはれまさりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
眞暗闇の廣漠々とした平原に雨がザアーと音をさして降つてゐるその中を提灯もつけずに歩くのは、勝には、然し、矢張り氣持よくなかつた。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
折しも鴎の鳥のうち羽ぶきゆくあり、そが雪なす翅の巴絵ともゑを描くにみちびかれて、いまここより舞鶴城の残趾を回視かへりみむはえがたき好機会なるべし。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
さる人はかしこくとも、さるわざは賢からじ。こがね六三ななのたからのつかさなり。土にうもれては霊泉れいせんたたへ、不浄を除き、たへなるこゑかくせり。
かたり取たとは不埓ふらちの一言今一ごんきいて見よ其分には置まじと煙管きせる追取おつとり身構みがまへなし威猛高ゐたけだかのゝしるにぞ彌々いよ/\驚怖おどろく千太郎くやし涙にかきくれまう是迄と大聲あげ長庵殿そりや聞えぬぞへ今更に然樣にばかり言るゝからは矢張やつぱりかたりに相違なしと半分はんぶんいはせず長庵は汝若年者故に何事も勘辨かんべんして言はして置ば付上り跡形あとかたも無き惡口雜言あくこうざふごんまう此上は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
小夜衣さよぎぬと改めしか是も突出つきだし其日より評判もつともよかりければ日夜の客絶間たえまなく全盛ぜんせい一方ならざりけり茲に神田三河町にしち兩替渡世を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「あれは白じゃないねえ、阿母おッかさん? もッと小さいいぬの声だねえ? 如何どうしたんだろう?」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)