“彼處”のいろいろな読み方と例文
新字:彼処
読み方割合
かしこ44.3%
あすこ34.4%
あそこ14.8%
あしこ1.6%
あつち1.6%
あれ1.6%
アコ1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我は聖光みひかりいと多く受くる天にありて諸〻の物を見たりき、されど彼處かしこれてくだる者そを語るすべを知らずまたしかするをえざるなり 四—六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「おやもうそつちのはうつたのかい、それぢや彼處あすこたゝくんだよ」内儀かみさんはいつてわかれた。おつぎはすぐ自分じぶん裏戸口うらどぐちつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そのいはとうさんに、彼處あそこ御覽がらん、こゝを御覽ごらん、とひまして、半分はんぶんつちのついた水晶すゐしやうがそこいらにらばつてるのをしてせました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
彼處あしこぢやまだ祕密ないしよにしてるやうだけど、おら、昨日きのふ確かなところから聞き込んだのさ。よつちやんがその息子さんに見染められたといふことだが、女は容色きりやうのいゝのが何よりだ。大した仕度金が出るつてことだよ。」
玉の輿 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
うまいがコロンブスは如何どうだ!』などいふこゑ彼處あつちでも此處こつちでもする。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
さひはひ、彼處あれゆる白色巡洋艦はくしよくじゆんやうかん、あれは何國いづこ軍艦ぐんかんで、何處どこから何處どこしての航海中かうかいちうかはわからぬが、一應いちおうかのふねたすけをもとめては如何どうだらう。
田打櫻タウヂざくらハナコでも、蕗臺バキヤタヂハナコでも、彼處アコ田畔タノクロガラ見れバ花見はなみコだデバせ。弘前フロサギ公園地こうゑんち觀櫻會くわんあうくわいだけヤエにお白粉しろいカマリコアポツポドするエンタ物でネエネ。フン! 二十六にじふろくオドタテ何ア目ぐせバ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)