“此處彼處”のいろいろな読み方と例文
新字：此処彼処
読み方割合
こゝかしこ83.3%
ここかしこ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
入りにし人の跡もやと、此處彼處（こゝかしこ）彷徨（さまよ）へば、とある岸邊（きしべ）の大なる松の幹を削（けづ）りて、夜目（よめ）にも著（しる）き數行の文字。月の光に立寄り見れば、南無三寶。
滝口入道 (旧字旧仮名) ／ 高山樗牛(著)
たゞ左右（さいう）の斷崕（だんがい）と其間（そのあひだ）を迂回（うね）り流（なが）るゝ溪水（たにがは）ばかりである。瀬（せ）を辿（たど）つて奧（おく）へ奧（おく）へと泝（のぼ）るに連（つ）れて、此處彼處（こゝかしこ）、舊遊（きういう）の澱（よどみ）の小蔭（こかげ）にはボズさんの菅笠（すげがさ）が見（み）えるやうである。
都の友へ、Ｂ生より (旧字旧仮名) ／ 国木田独歩(著)
しながら此處彼處（ここかしこ）へ圍（かこ）ひ者をなし其上屡々（しば／＼）女郎買にも行（ゆき）家（うち）の下女には手を付て懷妊（くわいにん）させて金を取られいやはや女を
大岡政談 (旧字旧仮名) ／ 作者不詳(著)