“左右”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
さいう30.6%
さゆう30.6%
そう15.3%
さう8.9%
かにかく2.4%
とかく2.4%
とこう2.4%
ひだりみぎ1.6%
さいふ0.8%
さうかう0.8%
(他:5)4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うつくしにく脊筋せすぢけて左右さいうひらみづ姿すがたは、かるうすものさばくやうです。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
曼珠沙華まんじゆしやげひら/\と、左右さいうえたるを、あれはきつねか、と夜戻よもどりの山法師やまぼふし
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
にん武士ぶしかたなしに、左右さいうかへりみつゝ、すこしづつ死體したいそば近寄ちかよつてた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
二仕掛を左右さゆうげんに下し終り手を拭いてえんを吹く時。後の方には、船頭の鈴を弄する声す。亦投綸とうりんに取りかかりたるを知る。
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)
建付けの悪い戸を開けて、薄明りの中へ顔を出したのは、四十左右さゆうの大男、汚い寝巻姿、灯も何にもないのは、眼の見えない者の気楽さでしょう。
それで、おかあさんをなかにして、四にん子供こどもらが左右さゆう前後ぜんごに、になってやすみました。
お母さまは太陽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
左右そうなればあなたの労力が単独に世間に紹介されるという点において、あなたも満足でしょう、最初勧誘した責任のある私も喜ばしく思います。
この決死の兵法には、雲霞うんかのように寄せて来ていた、六波羅勢も恐れをなし、左右そうなく門を押し破って、乱人することが出来なかった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
このお浦さえ抑えていたなら、田沼様といえども憚って、左右そうなく自分を討ちもせず、からめとるようなこともあるまいと、そう思ったからであった。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
エニンは昔のエンガンニム、海抜約六百五十フイート、人口二千左右さう小邑せういふ、サマリヤの山尽きしもガリラヤの平原起る所のさかひにあり。
いつくしき門のいしずえは、霊ある大魚の、左右さうに浪を立てて白く、御堂みどうを護るのを、もうずるものの、浮足に行潜ゆきくぐると、玉敷く床の奥深く
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いかにしてかかる辺りに彷徨さまよへるにやと思へど、今は親しからぬ身の左右さうなくは問はず。
野路の菊 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
其頃品川宿に於て施行せぎようを出すを左右かにかくと拒みたる者ありとて忽ち其家を打毀うちこはせしより人気いよいよ荒立あらだつて、渋りて物を出さぬ家は会釈もなく踏込で或はみせをうち毀し家内を乱暴に及ぶにぞ
有るは無く無きは見えつつ左右かにかくに面白きものは夢にぞありける
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
其都度、私は左右かにかくと故障を拵へて一緒に遊ぶまいとする。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
左右とかくして、婦人をんなが、はげますやうに、すかすやうにしてすゝめると、白痴ばかくびげてへそもてあそびながらうたつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
左右とかくする内、二三ヶ月たって、お光十五の二月となった。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
イワン、デミトリチははじめのうち院長ゐんちやう野心やしんでもるのではいかとうたがつて、かれ左右とかくとほざかつて、不愛想ぶあいさうにしてゐたが、段々だん/\れて、つひにはまつた素振そぶりへたのでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
左右とこうして、婦人おんなが、はげますように、すかすようにして勧めると、白痴ばかは首を曲げてかのへそもてあそびながら唄った。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とばかり笑み迎えて、さあ、こちらへ、と云うのが、座敷へ引返ひっかえす途中になるまで、気疾きばやに引込んでしまったので、左右とこういとまも無く、姉夫人は鶴が山路に蹈迷ふみまよったような形で、机だの
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼はそのぎ込みし薬の見る見る回るを認めしのみならず、叔母の心田しんでんもとすでに一種子の落ちたるありて、いまだ左右とこうの顧慮におおわれいるも、そのを破りて芽ぐみ長じ花さき実るにいたるはただ時日の問題にして、その時日も勢いはなはだ長からざるべきを悟りしなりき。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
ためむなしく待構まちかまへてたらしい兩手りやうてにづかりと左右ひだりみぎ二人ふたりをんな
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
左右ひだりみぎ土下座どげざして、手をいていた中に馬士まごもいた。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かくてたがひにいつっつのをりから、おひ/\多人數たにんず馳加はせくははり、左右さいふわかれてたゝかところへ、領主とのえさせられ、左右さうなく引別ひきわけ相成あひなりました。
左右さうかうするうちに、停車場ステーションさして出掛ける時が来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
餘りの事に左右とかうの考も出でず、夢幻ゆめまぼろしの思ひして身を小机こづくゑに打ち伏せば、『可惜あたら武士ものゝふに世を捨てさせし』と怨むが如く、嘲けるが如き聲
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
思ひ懸けぬ對面に左右とかうの言葉もなく、さきだつものは涙なり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
ここにすなはち小楯の連聞き驚きて、とこより墮ちまろびて、その室の人どもを追ひ出して、その二柱の御子を、左右ひだりみぎりの膝のせまつりて、泣き悲みて、人民どもを集へて、假宮を作りて、その假宮にせまつり置きて、驛使はゆまづかひ上りき。
丑松もまた高等四年の一組を済まして、左右みぎひだりに馳せちがふ生徒の中を職員室へと急いだのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ただ左右りょうほうの耳だけがハッキリ聞こえておりますので、それをタヨリに部屋の中の動静ようすを考えておりますところへ、聞慣れた近所の連中の声がガヤガヤと聞こえて来ます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
正行マサツラ正時マサトキ和田新発智ワダシンパチドウ新兵衛シンベエ以下兵百四十三名、前皇ゼンコウ御廟ゴビョウニ参ッテ、コノタビノイクサニハ左右ソウナク討死ウチジニ申スベキノ由
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)