“左右”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいう32.4%
さゆう28.1%
そう15.1%
さう8.6%
とかく4.3%
かにかく2.2%
とこう2.2%
ひだりみぎ1.4%
とかう0.7%
さいふ0.7%
さうかう0.7%
どうかう0.7%
ひだりみぎり0.7%
みぎひだり0.7%
りょうほう0.7%
ソウ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夫婦(ふうふ)はこれに刎起(はねお)きたが、左右(さいう)から民子(たみこ)を圍(かこ)つて、三人(さんにん)六(むつ)の目(め)を注(そゝ)ぐと、小暗(をぐら)き方(かた)に蹲(うづくま)つたのは、何(なに)ものかこれ唯(たゞ)一羽(は)の雁(かり)なのである。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
紅葉(もみぢ)の美(うつく)しさは、植物(しよくぶつ)そのものゝ種類(しゆるい)と、その發生(はつせい)の状態(じようたい)とでそれ/″\異(ちが)ひますが、一面(いちめん)には附近(ふきん)の景色(けしき)にも左右(さゆう)されるものです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
この決死の兵法には、雲霞(うんか)のように寄せて来ていた、六波羅勢も恐れをなし、左右(そう)なく門を押し破って、乱人することが出来なかった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何か魔物めいた妖麗(ようれい)さが附き纏(まと)っているように思えて、彼は我が眼を疑いながら、左右(さう)なく近寄ろうともせず、遠くから眺め渡していた。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
さるほどに親族(うから)おほくにも疎(うと)んじられけるを、七朽(くち)をしきことに思ひしみて、いかにもして家を興(おこ)しなんものをと八左右(とかく)にはかりける。
斯(かく)なして尚(なほ)貧民等は市街を横行なせる事は日を追つて熾(さかん)なりしが、其頃品川宿に於て施行(せぎよう)を出すを左右(かにかく)と拒みたる者ありとて忽ち其家を打毀(うちこは)せしより人気いよいよ荒立(あらだつ)て
彼はその注(つ)ぎ込みし薬の見る見る回るを認めしのみならず、叔母の心田(しんでん)もとすでに一種子の落ちたるありて、いまだ左右(とこう)の顧慮におおわれいるも
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
左右(ひだりみぎ)に土下座(どげざ)して、手を支(つ)いていた中に馬士(まご)もいた。一人が背中に私を負(おぶ)うと、娘は駕籠から出て見送ったが、顔に袖(そで)を当てて、長柄(ながえ)にはッと泣伏(なきふ)しました。それッきり。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夢かとばかり驚きながら、扶(たす)け參らせて一間(ひとま)に招(せう)じ、身は遙(はるか)に席を隔てて拜伏(はいふく)しぬ。思ひ懸けぬ對面に左右(とかう)の言葉もなく、先(さき)だつものは涙なり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
かくて互(たが)ひに衝(つ)いつ撃(う)っつの折(をり)から、おひ/\多人數(たにんず)馳加(はせくは)はり、左右(さいふ)に別(わか)れて戰(たゝか)ふ處(ところ)へ、領主(との)が見(み)えさせられ、左右(さう)なく引別(ひきわけ)と相成(あひな)りました。
汽車を待つ二三時間は速(すぐ)に経(た)つた。左右(さうかう)するうちに、停車場(ステーション)さして出掛ける時が来た。流石(さすが)弁護士は忙(せは)しい商売柄、一緒に門を出ようと為(す)るところを客に捕つて、立つて時計を見乍らの訴訟話。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
決して恨んでたもるまい此場に臨(のぞ)んで左右(どうかう)と言譯(いひわけ)するも大人氣(おとなげ)なし永き苦しみさせるのも猶々不便が彌増(いやませ)ばと再度(ふたゝび)大刀(だんびら)振上(ふりあげ)ていざ/\覺悟と切付る刄(やいば)の下に鰭伏(ひれふし)て兩手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
床(とこ)より墮ち轉(まろ)びて、その室の人どもを追ひ出して、その二柱の御子を、左右(ひだりみぎり)の膝の上(へ)に坐(ま)せまつりて、泣き悲みて、人民どもを集へて、假宮を作りて、その假宮に坐(ま)せまつり置きて、驛使(はゆまづかひ)上りき。
丑松もまた高等四年の一組を済まして、左右(みぎひだり)に馳せちがふ生徒の中を職員室へと急いだのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ただ左右(りょうほう)の耳だけがハッキリ聞こえておりますので、それをタヨリに部屋の中の動静(ようす)を考えておりますところへ、聞慣れた近所の連中の声がガヤガヤと聞こえて来ます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
正行(マサツラ)、正時(マサトキ)、和田新発智(ワダシンパチ)、同(ドウ)新兵衛(シンベエ)以下兵百四十三名、前皇(ゼンコウ)ノ御廟(ゴビョウ)ニ参ッテ、コノタビノ軍(イクサ)ニハ左右(ソウ)ナク討死(ウチジ)ニ申スベキノ由、御暇(オンイトマ)申(モウ)シアゲ奉(タテマツ)リ、如意輪堂(ニョイリンドウ)ノ板壁ニ、コレ今生(コンジョウ)ノ名残リゾト、各〻
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)