“衝”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
79.3%
5.7%
しょう3.8%
あた2.5%
つッ1.7%
つい1.5%
つか1.2%
つつ0.8%
0.7%
しよう0.5%
(他:14)2.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“衝”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語14.1%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆1.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
萌黄もえぎの光が、ぱらぱらとやみに散ると、きょのごとく輝く星が、人を乗せて外濠そとぼりを流れて来た。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
娘は真身しんみに嬉しさを感ずるらしく、ちょっと籐椅子を私の方へいざり寄せ、ひじで軽く私のわきの下をいた。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ぎょッと、二人は何かの物音に、本能的に立ち上がった。——と、すぐにその気配が、大きな音響になって、二人の耳をった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左典のいう神力とは何であるか、新九郎にもよく解せなかったが、仙味を帯びた老禰宜の風格にはたれるような威厳があった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朗々たる音声でなかなかうまく述べ立てているのを聴くと、全く昨日きのう敵中から出馬して談判のしょうに当った将軍である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
著者もそのつもりだったし、裁判、検察のしょうにあたる人々も、これを好個の参考書として愛読したものらしいのである。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
のみならず、陸上の倉庫へ突きあたり、運搬の時間を食らい、腐敗する上に於ては最も都合よき実物となって横たわり出したのだ。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
墜落する物音、唸り声、石にあたって跳ね返る弾丸の律動と一緒に、戸が白い粉を噴きながら、見る間に穴を開けていった。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
あしの軸に、黒斑くろぶちの皮を小袋に巻いたのを、握って離すと、スポイト仕掛けで、つッと水がほとばしる。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たちまちり返るように、つッと立つや、蹌踉々々よろよろとして障子に当って、乱れた袖を雪なすひじで、しっかりと胸にしめつつ
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
河野の姿が、横ざまに飛んで、あたふた先へ立ってドアを開いて控えたのと、擦違いに、お妙はついと抜けて、顔に当てた袖を落した。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
予先年出陣の日、兵士に向ひ、我が備への整不整を、唯味方の目を以て見ず、敵の心に成りて一つついて見よ、夫れは第一の備ぞと申せしとぞ。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
彼は余りに急いだため、余りに夢中であったため、丁度その時、上から降りようとした人に、烈しくつかってしまった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
彼は余りに急いだため、余りに夢中であつたため、丁度その時、上から降りようとした人に、烈しくつかつてしまつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
そのままつつと膝を掛ける、と驚いて背後うしろへ手をく、葛木のせたせなに、片袖当ててもすそを投げて、
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
最後に、肩とかしらと一団になったと思うと——その隊長と思うのが、つつおもてを背けました時——いらつように、自棄やけのように、てんでんに、一斉いちどき白墨チョオクを投げました。
雪霊続記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
笹村が時々ぷりぷりして、深山にかるようなことはめずらしくもなかった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「どうもこうもありゃしねえ、そこで大変な代物にかったんだい」
(新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
みちしようにあたつたり。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この峠は、甲府から東海道に出る鎌倉往還のしように当つてゐて、北面富士の代表観望台であると言はれ、ここから見た富士は、むかしから富士三景の一つにかぞへられてゐるのださうであるが、私は、あまり好かなかつた。
富嶽百景 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
此時に至らば米国は直に“カナダ”を奪ひ、海軍を以て英の“アイルランド”をつきて之を取るべし。
黒田清隆の方針 (新字新仮名) / 服部之総(著)
お后はお后らしく膝をおつきになるように、8945
「もう、私は、」とたまりかねたか、早瀬の膝をハタと打つと、赤らめた顔を手巾ハンケチで半ばおおいながら、茶店を境内へつっと出る。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
図書 以後、お天守したゆきかいには、誓って礼拝をいたします。——御免。(つっと立つ。)
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仲の善い夫婦で、思いに思った仲でございますから、おまんまを食べても物をつゝき合って食べるが面白いという間柄です。
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と、しろいものをつゝつた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
郷軍、鎮台兵ノ全力ヲ挙ゲテ、北方ヨリイテノボ
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼の肘の前にある灰皿の中の、喫ひ終つたばかりの喫殻から登る紫色の煙と、他の古い喫殻にそれが燃え移つて出る茶褐色の毒々しい煙とが、やゝもすれば彼の顔に打つかつたが、そんなことには元来頓着ない彼であつた。
医者と赤ン坊 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
金太郎はきうに、一切のことをたれかに話して、自分とそのろう人とが同じ危けん状態にあつたことを現在世かい中で自分だけが知つてゐるといふこの祕密ひみつから、いちはやく解ほうされたいせう動をうけた。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
といひかけてつツち、つか/\と足早あしばや土間どまりた、あまのこなしが活溌くわツぱつであつたので、拍手ひやうし黒髪くろかみさきいたまゝうなぢくづれた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と眼で誓って、彼女が先に男のそばを立った時です。——慌ただしい率八の跫音あしおとが、どどどどッと来て納屋の外へぶつかったかと思いますと、
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)