“老”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
33.3%
おい24.4%
20.3%
10.8%
ろう1.7%
1.1%
おゆ0.8%
とし0.8%
としと0.6%
らう0.6%
(他:26)5.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“老”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸27.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語7.7%
文学 > 日本文学 > 詩歌4.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
その当時、まだ中学生になったばかりの中野の記憶に比べれば、相当けてはいるが、たしかに見当違いではないと断言出来た。
地図にない島 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
ドミトリイ・フョードロヴィッチは二十八歳で、気持のいい顔だちをした、中背の青年だったが、年よりはずっとけて見えた。
書き終りたる文字は怪しげに乱れて定かならず。年寄の手のふるえたるは、おいのためともかなしみのためとも知れず。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一日いちにちまた一日いちにちはたらいておいいたるのをすこしもかんじない樣子やうすです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
しかも彼は姉や兄たちの孝行を一人で引き受けたかのように、肩揚げのおりないうちからよく働いて、年をった母を大切にした。
半七捕物帳:12 猫騒動 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「あアン! 何が障子じゃ? 年はりとうない。魚があぶくいとるようで、さっぱり聞えぬ。何じゃイ、あアン?」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「おい、れ! 娘を借りようかの。このとおり、野郎ばかりでらちの明かぬところ。酒の酌が所望じゃ——。」
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
わたくしなによりつらくかんじたのは、あとのこした、いたる両親りょうしんのことでした。
「なるほど、そう言えば、そうも取れる。一見すればろうと読みたいところだが、そう言われて見ると、土という字だ」
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
西行さいぎょうを好み、閑寂かんじゃくの静かさを求め、枯淡のさびを愛した芭蕉は、心境の自然として、常に「ろう」の静的な美を慕った。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
「二番目の兄が、この宿場の在方ざいかたで、手習師匠をしておりまする。それへ身を寄せて、中風を養生しておりますが、もうる年のこととて」
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おい、こら、何をぐずぐずしてるんだ。」うしろで大きな声がしました。見ると一人の赤い帽子をかぶった年りの頑丈そうな百姓が革むちをもって怒って立っていました。
ポラーノの広場 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
おゆは天平十年(続紀には九年)に太宰大弐だざいのだいにとしてそっしたが、作歌当時は大伴旅人が太宰帥だざいのそちであった頃その部下にいたのであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
故上総守おゆ真人以来、暫らく絶えて居たことであつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「それが出来るくらいなら、おれはいたり愚痴をいったりしやしねえ。世の中に、分らずやのとしよりを持ったくらい、不倖せなことはねえ」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
としよった犬はパンと一しょにその根を食べていました。
イワンの馬鹿 (新字新仮名) / レオ・トルストイ(著)
そこにはNといふとしとつた洋画家が六朝の文字のやうに鯱子張しやちこばつて控へてゐた。
茶話:12 初出未詳 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
そのシヤイエンの市街まちに一人のとしとつた小学校の校長が住んでゐる。
孔子學に志してより七十に至るまで、十年毎に自ら其のすゝむ所有るをさとり、孜孜しゝとして自らつとめて、らうの將に至らんとするを知らず。
われ名をクルラード・マラスピーナといへり、かのらうにあらずしてそのすゑなり、己が宗族うからにそゝげるわが愛今こゝにきよめらる。 一一八—一二〇
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「うむ、よし/\。」としよつた化学者は娘の言ひなり通り、さくらんぼを一つづつ鄭寧ていねいに丼の水で洗つて食べてゐたが、暫くすると籠のなかは空つぽになつた。
鴈治郎はとしよつた尼さんのやうな寂しさうな眼もとをして、をふつた。そのは女の涙を拭いてやるために態々わざ/\拵へたやうに繊細きやしやに出来てゐた。
残り五人は浦人なり、後れて乗りこみし若者二人のほかの三人みたりとしより夫婦とつれ小児こどもなり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
としより夫婦は声も節も昔のごとしとめ、年若き四人は噂にたがわざりけりと聴きほれぬ。源叔父は七人の客わが舟にあるを忘れはてたり。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「この番付を見ろ、ここに市川海老蔵と書いてあるこの文字の、海老えびという文字が違っている」
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
持って来た番付を押開いて、高く掲げて看客かんきゃくに警告したのは大いにき目があって、すべての看客がおのおの携帯の番付を照らし合わせて見ると、なるほど、の違いがある。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
五十の上を一つか二つも越したらうか、年の割合にはふけたといふでも無く、まだ髪は黒かつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
といって、その実はふけさせて見せているかも知れない。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
十六といふ齡には少しせて居るが、限りなき愛嬌を顏一杯に漲らして、態とらしからぬ身振が人の氣を引いた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
上品ではあツたが、口の利方ききかたせた方で、何んでもツベコベと僥舌しやべツたけれども、調子の好かツたせいか、ひとに嫌はれるやうなことはなかった。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
當麻眞人家タギマノマヒトケの氏神當麻彦タギマヒコの社へ、祭り時に外れた昨今、急に、氏上の拜禮があつた。故上總守オユ眞人以來、暫らく絶えて居たことである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
それから、この歌はどういう形式によって献られたかというに、「皇女のよみ給ひし御歌をオユ口誦クジユして父天皇の御前にて歌はしめ給ふ也」(檜嬬手)というのが真に近いであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
当麻真人家タギマノマヒトケの氏神当麻彦タギマヒコの社へ、祭り時に外れた昨今、急に、氏上の拝礼があつた。故上総守オユノ真人以来、暫らく絶えて居たことである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
當麻眞人家タギマノマヒトケの氏神當麻彦タギマヒコの社へ、祭り時に外れた昨今、急に、氏上の拜禮があつた。故上總守オユノ眞人以來、暫らく絶えて居たことである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
——(私がそばに見ていました)って、鼻ひしゃげのその頃の工女が、茄子なすの古漬のような口を開けて、い年で話すんです。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ややして帰りしをあやしとてこの漆師ぬしおじが申されし
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
たとへばまぼろしをんな姿すがたあこがるゝのは、おひり、極楽ごくらくのぞむとおなじとる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのうちにふゆけて、だんだんはるちかづいてまいりました。
春になる前夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「エエありましたとも沢山ありました、この前のは東京に開業して居る年とった医者が、四月頃来て田舎の甥に嫁が欲しい、少々の財産もあって両親ふたおやには早く別れて兄弟二人きりだとかで、本人は文学士だと云ってましたがこれは余り話にも、気乗がしなかったので謝絶ことわりしました」
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
ふくろはいぼれ
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
アルトハイデルベルヒ」とは、編中の一作品の題名であるが、この書に收録されて在る一系列の作品全體に冠しても、決して不自然ではないと思つたからである。
『老ハイデルベルヒ』序 (旧字旧仮名) / 太宰治(著)
題も「アルトハイデルベルヒ」として置いた。
『老ハイデルベルヒ』序 (旧字旧仮名) / 太宰治(著)
青山セイザンイズ緑水長ク存ス。いつか先生の芳志に報うことができるかも知れない」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
というのは、オウルドビルはよくふらふらと風に吹かれてドュウルンの村をあるいている事がある。
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
笠間由子は、三十八の今日まで独身で通して来た、いはゆる老嬢オールドミスには違ひないが、その風丰と云ひ、挙止と云ひ、殊に、多少鼻にかかる言葉の調子に至つては「オールド」の色よりも「ミス」の気が勝ち
荒天吉日 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
ヒネタル栗ヲ用ヰ殻ヲ連ネテ晒乾シ稍皺バミタル時臼ニキテ殻及シブ皮ヲ去レバ則チ内黄白色ニシテ堅ク味甜ク美ナリ或ハ熱湯ニ浸シ及ビ灰ニ煨シテ軟キヲ待テ食フモ亦佳シ或ハ食フ時一二顆ヲ用テ掌ニ握リ稍温ムレバ則チ柔ク乾果ノ珍物ト為ス也以テ嘉祝ノ果ト為スハ蓋シ勝軍利カチクリノ義ニ取リ武家特ニ之レヲ重ンズ」(漢文)と書いてあるが
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
わがけたるを、夜深く覚ゆると言ふ懸け詞でもなくて、而も気分だけはやはりそれに這入つてゐる。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)