“としと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
年老89.5%
3.9%
年取2.6%
年寄2.6%
歳取1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おごりませんよ。』と言ふ富江の聲はなまつてゐる。『ホヽヽ、いくら髭を生やしたつて其麽そんな年老としとつた口は利くもんぢやありませんよ。』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
竜子はとしとった桑島先生の診察がいつもいやになるほど念入れであったのに引くらべて、岸山先生の診察ぶりのこれはまたあまり簡単過ぎるのに少し頼りないような気もして
寐顔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
なかには、おも病気びょうきにかかって、はや息子むすこかえるのをっている年取としとったおやたちもあります。それらの旅人たびびと元気げんきづけるために、こころよ朝早あさはやをさまさせるために、わたしくのです。
王さまの感心された話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一体何者だろう? 俺のように年寄としとった母親があろうもしれぬが、さぞ夕暮ごとにいぶせき埴生はにゅう小舎こやの戸口にたたずみ、はるかの空をながめては、命の綱の掙人かせぎにんは戻らぬか、いとし我子の姿は見えぬかと
正月の三日をベロベロの歳取としとりと称して、小枝でそういう鉤をこしらえて三方折敷さんぼうおしきに載せて神棚かみだなに上げておく家もあり、またはもう、そういうものは作らずに
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)