“鳴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
80.0%
なら9.3%
なり4.0%
なく1.6%
なき1.4%
0.8%
なる0.6%
めい0.6%
なつ0.4%
うな0.2%
すだ0.2%
ない0.2%
なっ0.2%
キス0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高窓たかまど障子しょうじやぶあなに、かぜがあたると、ブー、ブーといって、りました。もうふゆちかづいていたので、いつもそらくらかったのです。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしはおまえさんのためをおもってそうってげるんだがね。とにかく、まあ出来できるだけはやたまごことや、のどならことおぼえるようにおし。
見物も此の場の成行きに固唾かたづんでなりを沈めて居るものゝ、そろ/\舞台に穴があきさうになつて来るので気が気でなくなつて来た
(新字旧仮名) / 喜多村緑郎(著)
こまかきあめははら/\とおとして草村くさむらがくれなくこほろぎのふしをもみださず、かぜひとしきりさつふりくるはにばかりかゝるかといたまし。
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そうすれば、きっと日輪にちりんわたしたちの先祖せんぞ怠慢たいまんをおゆるしくださるでしょう。そして、わたしは、うつくしいつばさと、また、あなたのようないいなきごえとをさずかってきます。
紅すずめ (新字新仮名) / 小川未明(著)
吹き御諸ミモロが上に 登り立ちわが見せば、つぬさはふ磐余イハレの池の みなしたふ 魚も 上に出て歎く(継体紀)
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
左の手にはわき雷居り、右の手にはつち雷居り、左の足にはなる雷居り、右の足にはふし雷居り、并はせて八くさの雷神成り居りき。
み、たきのごとくに暴雨ばううそ〻ぎて天地てんちめい
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
田圃たんぼしぎなにおどろいたかきゝといて、刈株かりかぶかすめるやうにしてあわてゝとんいつた。さうしてのちしろとざしたこほり時々ときどきぴり/\となつてしやり/\とこはれるのみでたゞしづかであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
うみうな
(新字新仮名) / 小川未明(著)
その日彼は山手の方へあてもなくブラブラ歩いて行った。茂みで鳥が啼いていた。野茨のいばらの赤い実が珠をつづり草の間では虫がすだいていた。ひどく気持ちのよい日和ひよりであった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ばり板の上にこうしはすわっていて耳をふっていた。背のあたりに白斑二つ三つある赤毛のめす子である。母牛はしきりにふりかえってこうしの方を見てはないている。
牛舎の日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
五助はがッと耳がなった、頭に響く声もかすかに、山あり川あり野の末に、糸より細く聞ゆるごとく
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
上着を掛けながら、胸を寄せて、キスをしてくれました。トタンに電燈を消したんです。
雁がね・たづ——鵠・鶴・鴻に通じた名——がねと特別に、其を注意したのは、其高行く音に聴き入つた処から出たのである。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)