“嚥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
98.1%
さぞ1.0%
0.5%
のみ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よした方がいい——と云おうとして杜はそれが多勢の生徒の前であることに気づき、出かかった言葉をグッとのどの奥にみこんだ。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
じつおどろきました、んなお丈夫ぢやうぶさまなおかたうして御死去おなくなりになつたかとつて、宿やどものよろしうまうしました、さぞ力落ちからおとしで……。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
私は、喉に唾液をみながら、御手洗邸の玄関へ駆け込んだのである。このたびの羮も、往年の味に少しの変わりもない。美漿びしょう融然として舌端にけ、胃に降ってゆく感覚は、これを何に例えよう。
すっぽん (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
「話はだいたいのみ込んだが、十年前にさる人に、だけじゃ、どうも困る。どういう経緯いきさつで、誰にやった手紙なのか、話していただくわけにはゆきませんか」
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)