“慌”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あわ55.8%
あわただ30.6%
あわたゞ4.7%
あわた3.7%
あは1.9%
あはたゞ1.1%
あわて0.9%
あはた0.2%
あわつ0.2%
いそが0.2%
(他:3)0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“慌”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸27.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.8%
文学 > 日本文学 > 戯曲6.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「ば、ば、馬鹿」と看守はあわてて呶鳴どなった。「おれが見ても判らん。上申じょうしんしてやるから一両日待っとれッ」
柿色の紙風船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
おつたはすこあわてたやうしかるべく落附おちつかうとつとめつゝはなしそらした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
食べられたくない赤蛙よりも、これを食べようという先生の方が、より以上にあわただしく惨澹たる悪戦苦闘をするのであった。
勉強記 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
立停ると、あわただしくポケットを探りながら、クルリきびすかへして、ツカ/\と林檎を賣る少女の前に突ツ立ツた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
私と向ひあつてゐた侍はあわたゞしく身を起して、柄頭つかがしらを片手に抑へながら、きつと良秀の方を睨みました。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「よう、おとつゝあ」おつぎの節制たしなみうしなつたあわたゞしさが勘次かんじにははしらせた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
今迄静かだった校舎内がにわかに騒がしくなって、彼方此方あちこちの教室の戸が前後してあわただしくパッパッとく。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
周囲の人々の眼に送られて、両人が奥へ通う扉口とぐちを出ようとした時、刑事の一人があわただしく駆け込んで来た。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
下人は、老婆が屍骸しがいにつまづきながら、あはてふためいて逃げようとする行手を塞いで、こうのゝしつた。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
といふむねにあるつたのを、あはてゝはなしてぼうのやうにつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つえをかいみ、小笠をがさかたむけ、くびすかへすとあはたゞしく、一さんりたが
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『あの説明せつめい出來できるものか』とあはたゞしくつてグリフォンは、『それよりもつぎせつねがひませう』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
帯を取ってしめようとすると、それなり力が抜けて、膝をいたので、乳母があわて確乎しっかりくと
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
役人達はあわてて白洲へ飛び降りて、怪量のいましめを解いて無礼を詫びた。
轆轤首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
婦人をんなあはただしくさへぎつてこゑけた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
頼めるつまのさしも思はで頼無たのみなことばに、お峯は力落してかつはすくなからず心あわつるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この間うちは何処を歩いてゐたのか、仕事の支度のために出かけたといふにしては余り長過ぎた! などといふ訊問が皆の口から始まらうとしたのを打ち払つて私は、いそがしくせきたてた。
熱い風 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
彼方此方に灯りが点いて、人々が行き来する影がせはし気に障子に映り出した。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
山崎は、アカシヤの葉がのび、白い藤のような花がなまめかしく匂う通りを、気ぜわしげに往き来した。彼は、不機嫌だった。不機嫌なのは、一緒に出かける筈の陳がまだ帰ってこないからだ。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
王の御手が私の肩に触れたのを感ずると私はにはかに厳然と直立して、未だ王が何事も云ひ始めぬのに、
青白き公園 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)