ぜわ)” の例文
山崎は、アカシヤの葉がのび、白い藤のような花がなまめかしく匂う通りを、気ぜわしげに往き来した。彼は、不機嫌だった。不機嫌なのは、一緒に出かける筈の陳がまだ帰ってこないからだ。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)