“颯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さっ60.6%
さつ23.2%
13.6%
ざあ0.8%
さあ0.6%
さッ0.6%
さツ0.3%
サツ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、息切れのするまぶたさっと、気を込めた手に力が入つて、鸚鵡の胸をしたと思ふ、くちばしもがいてけて、カツキとんだ小指の一節ひとふし
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
こまかきあめははら/\とおとして草村くさむらがくれなくこほろぎのふしをもみださず、かぜひとしきりさつふりくるはにばかりかゝるかといたまし。
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
っと短いマントに短剣を吊って、素早く胡瓜売りの手車の出ている角を曲ったのは、舞踊で世界的名声のあるカザークの若者だ。
荒海の磯端いそばたで、肩を合わせて一息した時、息苦しいほど蒸暑いのに、ざあと風の通る音がして、思わず脊筋も悚然ぞっとした。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雨戸を少しあけて見たら、月は生憎雲をかぶつて、朦朧まうろうとした谷底を石狩川が唯さあさあと鳴つて居る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
という声と共に、部屋の障子がさッいて、雪江さんがかおだけ出して
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
心持こゝろもち余程よほど大蛇だいじやおもつた、三じやく、四しやく、五しやく、四はう、一ぢやう段々だん/″\くさうごくのがひろがつて、かたへたにへ一文字もんじさツなびいた、はてみねやまも一せいゆるいだ
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
即チ、ワレ等六名、天ニ代ッテ、懲罰チョウバツヲ下シ、以テ侫吏ネイリ肝胆カンタンニ一サツ腥風セイフウヲ与エントスル者ナリ。モシメイヲ破リ、異端ヲ抱ク者アラバ、ソレ天ノ冥罰ミョウバツヲ受クルモ恨ミナキコトヲ天地ニ誓ウ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)