“噛”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
69.7%
かじ25.5%
かぢ1.1%
0.9%
かみ0.5%
かん0.4%
しが0.4%
かま0.3%
くは0.3%
くわ0.3%
(他:5)0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“噛”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語14.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)6.0%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
不愉快の起る前に、不愉快を取り除く面倒をあえてせずして、不愉快の起った時にくちびるむのはかかる人の例である。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お糸婆さんは、にたにた笑いながら奥に行った。そして、お民にさんざんみつかれながらも、ともかくもうまく話をまとめた。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
煎じて飲むのがまだるッこし、薬鍋の世話をするものも無いから、薬だと云う芭蕉の葉を、青いまんまでかじったと言います——
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
万一この手廻しがのうてみさっしゃい、団子かじるにも、蕎麦そばを食うにも、以来、欣弥さんの嫁御の事で胸がつまる。
錦染滝白糸:――其一幕―― (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さうして自分じぶんつくきたつた土地とちんでもかぢいてたいほどそれををしむのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おつかゞくつちやつれえつてあとかれんのだからちゝかぢつてもそんな料簡れうけんさねんだ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
時雨しぐらんだような薄暗さのなかに、庸三は魂をいちぎられたもののように、うっとりと火鉢ひばちをかかえて卓の前にいた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
数箇所の傷を負いたる内儀の、こぶしを握り、歯をめてのけざまに顛覆うちかえりたるが、血塗ちまぶれの額越ひたいごしに
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一生いつしやう一人ひとりいてくださりませとわつとこゑたてるをかみしめる襦袢じゆばんそで
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一生一人で置いて下さりませとわつと声たてるをかみしめる襦袢の袖
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
先刻さつきまでえなかつた卯平うへい何處どこからかへつてたかむつゝりとしてひとり煙管きせるかんた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さてそれからは独り演劇しばいあわかんだり、こぶしを握ッたり。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「理由は簡単てみじかです、あの人が大学の総長だつたからです。」商人あきんどは口に入れてゐたしが護謨ごむかすをペツと床に吐き出した。
野尻氏はチウイング・ガムをしがむだ折のやうに、口のなかから変な三十一文字を吐き出した。
無学なお月様 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
アポローの子にして楽人なるオルフユーズの愛妻ユーリヂシーが毒蛇に脚をかまれて死に、従つて生ぜし楽人の哀話あいわなどを見ても
毒と迷信 (新字旧仮名) / 小酒井不木(著)
途端に人膚ひとはだ気勢けはいがしたので、咽喉のどかまれたらうと思つたが、うではなく、蝋燭が、敷蒲団しきぶとんの端と端、お辻と並んで合せ目の、たたみの上に置いてあつた。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
義男はさつきのみのるの冷笑がその胸の眞中まんなかを鋭い齒と齒の間にしつかりとくはへ込んでる樣に離れなかつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
肋骨の見えた痩せた飼犬が夕暮れのおぼろな影に石膏のやうな色を見せて、小枝をくはへながら驅け廻つて遊んでゐた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
といいながらきにかゝりますと、馬が多助の穿いている草鞋の切れ目をみ、多助の袖をくわえて遣るまいとするから、
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この積上つみあげられたる雑具がらくたうえに、いつでも烟管きせるくわえて寐辷ねそべっているのは、としった兵隊上へいたいあがりの、いろめた徽章きしょういてる軍服ぐんぷく始終ふだんているニキタと小使こづかい
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
御者は縦横に鞭をふるいて、激しく手綱をい繰れば、馬背の流汗滂沱ぼうだとしてきくすべく、轡頭くつわづらだしたる白泡しろあわ木綿きわたの一袋もありぬべし。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またかと、うるそうきこし召すやも知れませぬが、御先祖のことは、念仏申すよう、明けても暮れても、飯をむまも、お忘れあってはなりませぬ。……そも、織田氏の御先祖様と申せば、越前丹生えちぜんにゅう氏神、織田つるぎ神社の神官におわしました。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
枝にはしゃをかぶったように苔が垂れ下り、サルオガセが灰色のかたまりとなってしみついていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
衣川ころもがわくいしばった武蔵坊弁慶の奥歯のようなやつをせせりながら、店前みせさき
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつも脚のすっとした、ご存じの楚蟹ずわえの方ですから、何でも茨を買って帰って——時々話して聞かせます——一寸いっすん幅の、ブツぎりで、雪間ゆきま紅梅こうばいという身どころをろうと、家内と徒党をして買ったのですが、年長者に対する礼だか、離すまいという喰心坊くいしんぼうだか、分りません。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)