“熟々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つくづく38.4%
つく/″\28.8%
つらつら12.3%
つら/\8.2%
よく/\4.1%
しみじみ2.7%
しけじけ1.4%
しけ/″\1.4%
しみ/″\1.4%
つくつく1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思想の宣伝で行(や)っ付けてやるのだと予々(かねがね)言って居て、随分自分も御説教を聞かされたものだ。夫でも虐待には熟々(つくづく)やり切れぬと見えて
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
我も昔一たびかの女を見きと覺ゆ。若し其人ならば、猶太教徒にあらずして加特力教徒なること疑なし。汝も熟々(つく/″\)彼姿を見しならん。
何か探そうとして机の抽斗(ひきだし)を開け、中(うち)に納(い)れてあッた年頃五十の上をゆく白髪たる老婦の写真にフト眼を注(と)めて、我にもなく熟々(つらつら)と眺(なが)め入ッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
熟々(つら/\)考(かんが)ふるに天(てん)に鳶(とんび)ありて油揚(あぶらげ)をさらひ地(ち)に土鼠(もぐらもち)ありて蚯蚓(みゝず)を喰(くら)ふ目出度(めでた)き中(なか)に人間(にんげん)は一日(いちにち)あくせくと働(はたら)きて喰(く)ひかぬるが今日(けふ)此頃(このごろ)の世智辛(せちがら)き生涯(しやうがい)なり。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵、三文字屋金平(著)
と手に取上げて熟々(よく/\)見ると、唐真鍮(とうしんちゅう)の金色(かねいろ)は錆(さ)びて見えまする。が、深彫(ふかぼり)で、小日向服部坂深見新左衞門二男新吉、と彫付けてある故
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「行場(ゆきば)がないから、熟々(しみじみ)拝見をしましたよ、……眩(まぶ)しい事でございました。」
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
トいう娘の顔をお政は熟々(しけじけ)目守(みつ)めて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
志「萩原君、君を嬢様が先刻(さっき)から熟々(しけ/″\)と見ておりますよ、梅の花を見る態(ふり)をしていても、眼の球(たま)は全(まる)で此方(こちら)を見ているよ、今日は頓(とん)と君に蹴られたね」
惠(めぐ)まれ其後五ヶ年の後九助江戸より歸國の節(せつ)藤八方へ一泊(ぱく)致せし時私しも藤八方に居不思議に再會(さいくわい)仕つりしかど其節は途中(とちう)にて胡麻灰(ごまのはひ)に出合九助難儀(なんぎ)致す趣意(おもむき)に付金子のことに心遣(つか)ひ仕つり居り先年の禮さへ熟々(しみ/″\)申候間合(まあひ)御座なく候まゝ不義など致し候事は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こうなって見ると、浮世は夢の如しとは能(よ)く言ったものだと熟々(つくつく)思う。成程人の一生は夢で、而も夢中に夢とは思わない、覚めて後(のち)其と気が附く。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)