“よく/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
能々61.9%
善々14.3%
熟々14.3%
克々4.8%
再三4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何うか三八さん(歔欷すゝりなく)あなたのとこへなんぞ申して参られた訳ではございませんが、能々よく/\思召おぼしめして、子供を可愛想と思って
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
額に疵が有って元は榊原の家来水司又市と仰しゃいます故に善々よく/\お顔も見ずに踏込んで斬掛けました不調法の段は幾重にもお詫を致します
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
承まはりしに馬喰町人殺は別人べつじんなる由全く彦兵衞の所業しよげふに非ず然るを家主八右衞門熟々よく/\たゞしも仕つらず御所刑と致候段殘念ざんねんぞんじ小腕こうでながらも敵討を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
手にとり克々よく/\見て其方の名前は山内伊賀亮かとたづねられしに如何にも左樣なりと答ふ越前守推返おしかへして伊賀亮なりやと問ひ扨改めて伊賀亮といふ文字もじは其方心得て附たるや又心得ずして附たるやとたづねらるゝに山内その儀如何にも心得あつてつけし文字なりと答ふ越前守また心得有て附たりと有ば尋る仔細あり此亮このすけいふ文字は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わりたるが如きのみか御音聲迄おんじやうまでも其儘なりこれ御親子に相違なき證據ならずや今一應將軍へ御うかゞひ下されたし克々よく/\勘考かんかう遊ばされなば屹度御覺有べしと述れば越前守は大音に伊賀亮だまれ天一坊の面體よく將軍御幼年えうねんの御面部に似しのみならず音聲まで其の儘とはいつはり者め其方紀州家の浪人ならばいざ知ず九條家の浪人らうにんにて將軍の御音聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
受取うけとり再三よく/\見終り如何にも斯樣に委しき證據あれば概略あらましは知たりと云つゝ又熟々思案するに斯る事にかゝり居ては面倒なり山内めを呼出よびいだし渠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)