“別人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
べつじん89.5%
べつにん10.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広子はうっかりこう言ったのち、たちまち軽率けいそつを後悔した。けれども辰子はその時にはもう別人べつじんかと思うくらい、顔中に喜びをみなぎらせていた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
承まはりしに馬喰町人殺は別人べつじんなる由全く彦兵衞の所業しよげふに非ず然るを家主八右衞門熟々よく/\たゞしも仕つらず御所刑と致候段殘念ざんねんぞんじ小腕こうでながらも敵討を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その時の彼は今の彼と別人べつにんではなかった。といって、今の彼と同人でもなかった。平たく云えば、同じ人が変ったのであった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それがいへかへればたゞちくるしい所帶しよたいひとらねばならぬ。そこにおつぎのこゝろ別人べつにんごと異常いじやうめられるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)