“べつじん”の漢字の書き方と例文
語句割合
別人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いち早くも、梅雪の前をはしりぬけて、れいの——伊那丸がおしこめられてある鎖駕籠くさりかごの屋根へ、ヒラリととびあがって八ぽうをにらみまわした者は、別人べつじんならぬ小幡民部こばたみんぶであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが丁度ちやうど玄竹げんちくつてさいはひなことには、多田院別當ただのゐんべつたう英堂和尚えいだうをしやう病氣びやうきになつて、開帳中かいちやうちうのことだから、はや本復ほんぷくさせないとこまるといふので、玄竹げんちくのところへ見舞みまひもとむる別人べつじんた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
えくぼせないのはまだしも、まるで別人べつじんのようにせかせかと、さきいそいでの素気すげない素振そぶりに、一どう流石さすがにおせんのまえへ、大手おおでをひろげる勇気ゆうきもないらしく、ただくちだけを達者たっしゃうごかして
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)