“來”のいろいろな読み方と例文
新字:来
読み方割合
き32.2%
く27.1%
こ22.8%
きた12.6%
くる0.7%
コ0.7%
らい0.5%
きて0.5%
キ0.5%
わ0.2%
きたる0.2%
い0.2%
か0.2%
かた0.2%
かへ0.2%
きたつ0.2%
きたり0.2%
きたれ0.2%
こら0.2%
ごろ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると其時(そのとき)夕刊(ゆふかん)の紙面(しめん)に落(お)ちてゐた外光(ぐわいくわう)が、突然(とつぜん)電燈(でんとう)の光(ひかり)に變(かは)つて、刷(すり)の惡(わる)い何欄(なにらん)かの活字(くわつじ)が意外(いぐわい)な位(くらゐ)鮮(あざやか)に私(わたくし)の眼(め)の前(まへ)へ浮(うか)んで來(き)た。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
山家(やまが)あたりに住(す)むものが、邸中(やしきぢう)、座敷(ざしき)まで大(おほき)な茸(きのこ)が幾(いく)つともなく出(で)て祟(たゝ)るのに困(こう)じて、大峰(おほみね)葛城(かつらぎ)を渡(わた)つた知音(ちいん)の山伏(やまぶし)を頼(たの)んで來(く)ると
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
出(で)て來(こ)られる都合(つがふ)ならば又(また)今(いま)までのやうにお世話(せわ)に成(な)りに來(き)まする、成(な)るべくは鳥渡(ちよつと)たち歸(かへ)りに直(す)ぐも出京(しゆつけう)したきものと輕(かる)くいへば
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
後(あと)では寧(むし)ろ悔(く)いるまでも羞恥(はぢ)と恐怖(おそれ)とそれから勘次(かんじ)を憚(はゞか)ることから由(よ)つて來(きた)る抑制(よくせい)の念(ねん)とが慌(あわ)てゝ其(そ)の手(て)を振(ふ)り挘(もき)らせるのであつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
せしめたのだ何處(どこ)からも尻(しり)の來(くる)氣遣はねへ〆(しめ)ろ/\と一同に飛懸らんずる樣子(やうす)ゆゑ半四郎は心の中に扨(さて)は此奴等我は年端(としは)も行(ゆか)ぬ若者と侮(あなど)り訝(おつ)な處へ氣を廻し酒代を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一人だに、 わが配偶(ツマ)に來(コ)よ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
十數年(すうねん)來(らい)浪(なみ)を枕(まくら)に世(よ)を渡(わた)る水夫(すゐふ)共(ども)も未曾有(みそういう)の好(かう)航海(かうかい)だと語(かた)つた程(ほど)で、從(したがつ)て其間(そのあひだ)には格別(かくべつ)に記(しる)す程(ほど)の事(こと)もない。
三五郎(らう)は居(ゐ)るか、一寸(ちよつと)來(きて)くれ大急(おほいそ)ぎだと、文次(ぶんじ)といふ元結(もとゆひ)よりの呼(よぶ)に、何(なん)の用意(ようい)もなくおいしよ、よし來(きた)と身(み)がるに敷居(しきゐ)を飛(とび)こゆる時(とき)、此(この)二タ股(また)野郎(やらう)覺悟(かくご)をしろ、横町(よこてう)の面(つら)よごしめ唯(たゞ)は置(お)かぬ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其きれ/″\が、聞かうとも思はぬ郎女の耳にも、ぼつ/″\這入つて來(キ)勝ちなのであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
さゝ、ヂュリエットを起(おこ)して、着飾(きかざ)らせい。俺(おれ)は往(い)てパリスどのに挨拶(あいさつ)せう。……さゝ、急(いそ)げ/\。婿(むこ)どのは最早(もう)來(わ)せたわ。急(いそ)げ急(いそ)げ。
『海蛇丸(かいだまる)來(きたる)! 海蛇丸(かいだまる)來(きたる)!。』と私(わたくし)が絶叫(ぜつけう)した時(とき)、虎髯大尉(こぜんたいゐ)は身(み)を翻(ひるが)へして戰鬪樓(せんとうらう)の方(かた)へ走(はし)り去(さ)つた。
それ、死の像(かたち)はやがて死を來(い)たし、生の姿は
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
夢のみぞ永劫(とは)に往(ゆ)き來(か)ひ
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
お品(しな)は二三日(にち)此(この)來(かた)もう切干(きりぼし)も切(き)らなければならないと自分(じぶん)が口(くち)について云(い)つて居(ゐ)たことを思(おも)ひ出(だ)して、おつぎが能(よ)く機轉(きてん)を利(き)かしたと心(こゝろ)で悦(よろこ)んだ。庖丁(はうちやう)の音(おと)が雨戸(あまど)の外(そと)に近(ちか)く聞(きこ)える。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
重詰(ぢうづめ)を中味(なかみ)のまゝ持(も)つて來(かへ)る事(こと)はない、と思(おも)つたが、成程(なるほど)、私(わたし)の家内(かない)だつて、面(つら)はどうでも、髮(かみ)を結(ゆ)つた婦(をんな)が、「めしあがれ。」とその火事場(くわじば)の眞(ま)ん中(なか)に
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
それは四面(しめん)の鐵檻(てつおり)の堅牢(けんらう)なる上(うへ)にも堅牢(けんらう)ならん事(こと)を望(のぞ)んで、如何(いか)に力強(ちからつよ)き敵(てき)が襲(おそひ)來(きたつ)ても、决(けつ)して車中(しやちう)の安全(あんぜん)を害(がい)せられぬ爲(ため)の特別(とくべつ)の注意(ちうゐ)である相(さう)な。
誘引(さそひ)大津迄(まで)來(きたり)しが不※(ふと)心中に思ひけるは我々斯三人打連立ては豫(かね)て諸司代(しよしだい)も目を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
當に行先々の氣配りに難儀(なんぎ)艱難辛苦(かんなんしんく)とも云(いは)ん方なき事どもなり漸々にして三州岡崎迄は來(きたれ)ども素(もと)より手薄(てうす)の其上に旅の日數も重なれば手當の金子(かね)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
持て私が取に來(く)る然(しか)し事に寄(よる)と來(こら)れぬ時は御前(まへ)の内へ直樣(すぐさま)取に遣(やる)から一寸請取を書(かい)て下(くだ)さいと云ふにぞ道具屋は書付(かきつけ)を認(したゝ)め判迄(はんまで)捺(おし)て出しければ直八手に取揚(とりあげ)て讀(よみ)けるに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
願ひ奉つる私しは是まで人の物(もの)とては塵(ちり)一本(ぽん)にても盜(ぬす)みし覺(おぼ)え御座なく日來(ごろ)正直に致せしゆゑ私しの事を皆々佛吉(ほとけきち)と渾名(あだな)を付る位(くらゐ)なれば少しも惡事(あくじ)は仕つらず何卒命(いのち)ばかりは御助け下されよと泣聲(なきごゑ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)