“幾”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いく81.7%
ほと5.8%
いくばく3.3%
いくば2.1%
ちか2.1%
ほとん2.1%
なん0.8%
0.4%
いか0.4%
いくつ0.4%
(他:2)0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“幾”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)11.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.5%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
大根だいこよこいくつかにつて、さらにそれをたてつて短册形たんざくがたきざむ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「五せんりんまういくらつていふんだ、さうすつと先刻さつきのはいくらの勘定かんぢやうだつけな」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
旅客の姿のほとんど全く絶えてしまった停車場へ、ひとりのこされることになったお島は、兄を送っていった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
一週間ほどたつと、男はそれだけの金を耳をそろへて持つて来たが、女は其のうち幾分を取つただけで、意見をしてほとんど全部を返した。
或売笑婦の話 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
いかにといふに此入口はわれ等が危き目に逢ひたる後、いまだいくばくもあらぬに塞がれて、後には寺の内なる入口のみ殘りぬ。
茶山が書を蘭軒に与へて、老衰は同病だと云ひ、失礼ながら相憐むと云つてより、未だいくばくならずして歿したのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いまだいくばくならぬに、小三郎は養父の小字を名告なのることをいさぎよしとせず、三世勝三郎たらんことを欲した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しかし更に考ふるに、此定五郎はいくばくならずしてめられ、天保弘化の間に明了軒がこれに代つてゐて、所謂五郎作改五郎兵衞は明了軒自身であつたかも知れない。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
世間もし涙を神聖に守るのわざけたる人を挙げて主宰とすることあらば、いたく悲しきことは跡を絶つにちかからんか。
山庵雑記 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
人の一生を水晶の如く透明なるものと思惟するは非なり、行ひに於いては或は完全にちかきものあらむ、心に於ては誰か欠然たらざる者あらむ。
心機妙変を論ず (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
抽斎は人の寸長すんちょうをも見逭みのがさずに、これに保護ほうごを加えて、ほとんどその瑕疵かしを忘れたるが如くであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
彼はほとんどこの女の宮ならざるをも忘れて、その七年の憂憤を、今夜の今にして始て少頃しばらく破除はじよするのいとまを得つ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
なんぼ? 二つもあったら不具かたわだべよ。——お饅頭、お饅頭!」——急にワッと笑い声が起った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
「ハアイ……」こんな処ではめずらしい女のよく通る澄んだ声で返事をした。「なんぼですか?」
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
れない料理人れうりにんが、むしるのに、くらか鎧皮よろひがは附着くつゝいてたでせうか。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はははは。いかほどお前たちが口惜くちおしく存じてもせんない事さ。とかく人の目を引くような綺麗なものは何ののとねたまれ難癖を付けられるものさ。下々の人情も天下の御政事も早い話が皆同じ訳合わけあいあきらめてしまえばそれで済むこと。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
Nさんは六十いくつだが、気持は青年である。この碁会所は帝大の碁の選手の稽古場になつてゐるが、さういふ若い学生や僕達と酒をのむことが好きである。
市井閑談 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
だが大事にいたらずむことはたしかだ、と金太郎は、そく度を増してゆく自轉車の上で、何の問題を解くときのやうに冷せいすい理した。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
何しろ、まだ、ここへ来ていだけもたたない人なんですしするから、手ぬかりが有っちゃあ私の落度だと思ってねえ。
栄蔵の死 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)