“幾日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくにち50.9%
いくか31.4%
いくひ4.4%
いくんち4.4%
いつか3.8%
いくじつ1.9%
いっか1.9%
いくちに0.6%
いくにちのひ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湯治たうぢ幾日いくにち往復わうふく旅錢りよせんと、切詰きりつめた懷中ふところだし、あひりませうことならば、のうちに修善寺しゆぜんじまで引返ひきかへして、一旅籠ひとはたごかすりたい。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何時いつ幾日いくかにどこでこういう事に出会ったとか、何という書物の中にどういう事があったとか、そういう直接体験の正直な証言の中に
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
『そうそう。仁和寺にんなじへゆく日は、もう幾日いくひもないのであろな……』上皇は、ふと、公卿たちのいかめしげな物議ぶつぎを、あらぬ方へ、わされて——
「ええい、泣くなら泣け、おたんちん」——フィリップはどなった——「幾日いくんち待ってたと思やがるんだい。もう我慢はできねえ」
隣村も山道半里、谷戸やと一里、いつの幾日いつかに誰が死んで、その葬式とむらいに参ったというでもござらぬ、が杜鵑ほととぎすの一声で、あの山、その谷、それそれに聞えまする。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
魂祭たままつり過ぎて幾日いくじつ、まだ盆提燈ぼんぢようちんのかげ薄淋しき頃、新開の町を出し棺二つあり、一つはかごにて一つはさしかつぎにて、駕は菊の井の隠居処よりしのびやかに出ぬ、大路に見る人のひそめくを聞けば
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
貴方あなたはいつあがっても都合が悪いから待てと仰しゃいますがね、何時いつ上れば御返金になるという事をしっかり伺いませんでは困ります、ヘエたしかに何時いつ幾日いっかと仰しゃいませんでは
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たった、一にちでしたけれど、あついであったもので、みずえて、さすがに威張いばっていたこいもんでしまいました。そのときからすでに幾日いくちにもたちました。
水盤の王さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
年來致し居候由いつの頃よりの事なるや又其都度々々つど/\の事合宿あひやど何處いづこなるや長庵へ御尋問たづねの程願ひあげますと申立ければ越前守殿微笑ほゝゑみながら如何にも道理もつともなるたづねなり如何いかに長庵何頃いつごろよりつうあひ幾日いくにちのひ何方いづかたにて出合しや有體ありていに申立よとあるにぞ長庵さればにて候一兩年以前より度々たび/\密通に及び候間日月の儀は失念しつねん致し候場所は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)