“いっか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一家32.0%
一荷18.0%
一顆16.0%
一下8.0%
一呵6.0%
幾日6.0%
一花4.0%
一火2.0%
一個2.0%
一架2.0%
一箇2.0%
一過2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お前さんたち一家いっかのものを守ってあげている妖女ようじょなのだけれど、この五、六年のあいだというものは、わるいもののために、魔法まほうでしばられていて
ジャックと豆の木 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
新妻が、身と共に、そこへ持って行った荷物といえば、一荷いっかの衣裳と、髪道具と、そして、一輛いちりょうくるまだけであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たいなくとも玉味噌たまみその豆腐汁、心同志どし安らかに団坐まどいして食ううまさ、あるい山茶やまちゃ一時いっとき出花でばなに、長き夜の徒然つれづれを慰めて囲いぐりの、皮むいてやる一顆いっかのなさけ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
命令一下いっか、幕僚は直ちにマイクをもって、艇外に待機中の予備隊二ヶ隊を救援隊として出発させた。
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
又は一点の機微に転身をやしたりけむ、忽然こつぜん衝天しょうてんの勇をふるひ起して大刀を上段真向まっこうに振りかむり、精鋭一呵いっか、電光の如く斬り込み来るをひらりと避けつゝはたと打つ。竹杖のあやまたず。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
私を附けて此処に幾日いっか何十日入らっしゃっても何とも御意遊ばさないじゃアありませんか、それで貴方どんな我儘を仰しゃっても、柳に受けて入らっしゃる、貴方はお仕合しあわせじゃアありませんか
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
刀のぬけない場所ばしょだけに、いたずらに声ばかり高く、理非りひもめちゃくちゃにののしる声が、一火いっか龍太郎以下りゅうたろういかの者を取りまいて、身うごきもさせない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さすがは一火いっか先生、それほどまでのご用意よういがあろうとは、石見守いわみのかみ敬服けいふくにたえませんです。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一個いっか優秀の風格、多くからざるの人なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この須弥壇しゅみだんを左に、一架いっかを高く設けて、ここに、紺紙金泥こんしきんでいの一巻を半ば開いて捧げてある。見返しは金泥銀泥きんでいぎんでいで、本経ほんきょうの図解を描く。……清麗巧緻せいれいこうちにしてかつ神秘である。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日本の金権を掌握するところの大都名邑めいゆうの紳士豪商諸君が、賛助の意を表したる一箇いっかの女子大学校が設立をまっとうする事が出来ぬとは、わたくしの信ずることの出来ぬところであります。
国民教育の複本位 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
おそらくは、七日のあと、大雨たいう一過いっかして、さしも、いぶり燃えていた曠野の火も血も洗い消された後では、将門も、凱旋がいせんの誇りもさめて
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)