“一顆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっか45.0%
ひとつ20.0%
ひとつぶ15.0%
いつか10.0%
いつくわ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その最後の日、死ぬ数時間前に私が持って行ったサンキストのレモンの一顆いっかを手にした彼女の喜も亦この一筋につながるものであったろう。
智恵子の半生 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
その一顆ひとつは渋かりき。他の一顆をあじわわむとせしに、真紅の色の黒ずみたる、うてななきは、虫のつけるなり。熟せしものにはあらず、毒なればとて、亡き母棄てさせたまいぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは、初夏のイタリーの空よりもあおく、夕空にかかる、この節の金星よりも輝やかしい、名も知れぬ一顆ひとつぶの宝石なのです。
呪の金剛石 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
その最後の日、死ぬ数時間前に私が持つて行つたサンキストのレモンの一顆いつかを手にした彼女の喜もまたこの一筋につながるものであつたらう。
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
もしたましひ拔出ぬけいでたらんか、これ一顆いつくわ碧眞珠へきしんじゆに、露草つゆくされるなるべし。ひともしあだあらば、みなやいばつてかたきたん。靈山れいざん汽車きしやせまれり。——山北やまきた——山北やまきた——
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)