“刃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やいば71.5%
22.3%
じん1.6%
1.0%
ヤイバ0.6%
やひば0.6%
0.6%
ねたば0.3%
0.3%
はがね0.3%
はもの0.3%
ナイフ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それはわからぬ」とどなったのは、縁の上の一閑斎で、「やいばの稲妻、消えた提灯、ヒーッという女の悲鳴、殺されたに相違ない!」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
を起してやったものの、このとぎすまされた水兵ナイフを、重態のハルクににぎらせていいものかどうかについて、竹見は迷った。
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
庸兵をはなって之を追い、殺傷甚だ多し。このえきや、燕王数々しばしばあやうし、諸将帝のみことのりを奉ずるを以て、じんを加えず。燕王も亦これを知る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わたしは、しもねむりをさました劍士けんしのやうに、ちついてきすまして、「大丈夫だいぢやうぶだ。ちかければ、あのおときつとみだれる。」
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
重代の重宝に、ヤイバ大刀タチ唐鞍カラクラ(家のゆづり、やいばの大刀。からくら。天よりふりたる宝にて)の二つがあつた。
愛護若 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
総てその身を傷けその心をやぶる鋭利なやひばである。恐しい両岸の誘惑である。私達はさういふ心境に停つてゐてはならない。
谷合の碧い空 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
すべてが程よくつりあうて、生き神として、神の如く大八洲国をお治めなさる尊い御方の寸法長い御生命を、神宝の中の御横刀ミハカシが広く打つてあるやうに、先になるほど、広くしつかりとうち堅め
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
梶子の附け人で用心棒で、かつは梶子の監視人でもある、ねたば三十郎は梶子の家から、約二町ほどへだっている、同じ町内に住んでいた。
猫の蚤とり武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「新九郎様ッ、悪人のにおかかり遊ばすな!」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
の侍は突然いきなり腰にして居た一刀を引抜くはがねの光に、重三郎はたまらんと心得て逃げたが、横へ切れゝばいのに真直まっすぐに往ったから仙台堀へ駈込んだが、暫くしてうかみ上り
見ると、あちらには、住蓮と安楽房の二人の後ろに、はものを取った刑吏が廻って、なにか、最後のことばをかけている。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
頬へ受けたナイフは、古くなると苦笑に見えるものだ。