“はがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハガネ
語句割合
49.5%
鋼鉄21.6%
刃金15.5%
鋼鐵5.2%
刃鉄2.1%
1.0%
利刃1.0%
時鋼1.0%
鋼鐡1.0%
鋼鐵製1.0%
鋼青1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
緊張の中にはがねのやうな倦怠が味はれた。そして微かな最後の契機を、ただ軽く食指が残したとき、——然り、獲物はそこに現れた。
測量船 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
前にも、後にもない、鋼鉄はがねのようにしまりきった時間を、ポーンと凝集しきった形できめつけるような太鼓なのであります。
日本の美 (新字新仮名) / 中井正一(著)
清きうしほにひたりつつ、かうべをあげてまさに日の出でむとする方に向へば、刃金はがねいかづちの連亙起伏する火山脈の極るところ
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
われはわれの肉身の裂かれ鋼鐵はがねとなる薄暮をおそる
蝶を夢む (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
常に、厳しい鍛錬の道に起き臥して、自分を刃鉄はがねのようにきたえ固めること以外には、生命いのちを呼吸させたことのない武蔵だった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
の侍は突然いきなり腰にして居た一刀を引抜くはがねの光に、重三郎はたまらんと心得て逃げたが、横へ切れゝばいのに真直まっすぐに往ったから仙台堀へ駈込んだが、暫くしてうかみ上り
冬の霜よりしんしん浸みる 利刃はがねに凝った月の影 さわれや手頸てくびが落ちそうに 色もなけれや味もなく……
捕われ人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どんなに僕らはさけんだでしょう。千五百万年光というものを知らなかったんだもの。あの時鋼はがねつちがギギンギギンと僕らの頭にひびいて来ましたね。
楢ノ木大学士の野宿 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ロミオ 大丈夫だいぢゃうぶぢゃ、鋼鐡はがねのやうにかたをとこぢゃ。
幽靈の手は鋼鐵製はがねである、鋭どくたたけばかんかと音がする。
散文詩・詩的散文 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
それはだんだんはっきりして、とうとうりんとうごかないようになり、鋼青はがねのそらの野原にたちました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)