“叫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さけ85.2%
さけび4.2%
わめ3.0%
0.9%
どな0.9%
0.6%
おめ0.6%
おら0.6%
さか0.6%
さけぶ0.6%
きょう0.3%
わつ0.3%
あつ0.3%
0.3%
うな0.3%
0.3%
よば0.3%
わめい0.3%
サケ0.3%
シテ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
岸を噛む怒濤が悪魔のほえさけぶように、深夜の空にすさまじく轟いているほかは、ひっそりと寝鎮ねしずまった建物の中に、何の物音もしていない。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
魂の深底においてヨブは神の独子ひとりごを暗中に求めて、人心本来の切願を発表したのである。げに独子を求むるは人心おのずからのさけびである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
これを指しては、背低せびくの大隊長殿が占領々々とわめいた通り、此処を占領したのであってみれば、これは敗北したのではない。
と狂気の如くけんで、翁の顔に今にも飛びかからん形相ぎょうそうで睨みつけた。けれど翁は「何をするんだ。」と落付いて、一声冷かにいって、冷笑ってぴくりとも動かなかった。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
すると見物の一人が、大きな声でこうどなりました。
梨の実 (新字新仮名) / 小山内薫(著)
日の影九六さるにかたぶくころ、快庵禅師寺に入りて九七しやくならし給ひ、遍参へんざんの僧九八今夜こよひばかりの宿をかし給へと、あまたたびべども九九さらにこたへなし。
彼は「おうお」とおめきながら、持っていた燭台を、相手の面上を目がけて投げ打った。
恩讐の彼方に (新字新仮名) / 菊池寛(著)
横筋違よこすじかい往来おおかんば突抜けて行きます。号外と同じ事で、この触声おらびごえの調子一つで売れ工合が違いますし、情婦おなごの出来工合が違いますケニ一生懸命の死物狂いで青天井を向いておらびます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「いまさかんだのはおまへらだか。」ときいた。
さいかち淵 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
その色青みありて黒く甚だなめらかなり、農夫のうふこれをもつてわらをうつばんとなす、其夜妻にはいでしに燦然さんぜんとして光る物あり、妻妖怪ばけものなりとしておどろきさけぶ
淫蕩いんとうな女体が、きこめられた春情香の枕をはずして、歓喜の極に、一かん、死息を怪しましめ、一きょう凝脂ぎょうしを汗としてうるおす
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
身にまと何樣どのやうなる出世もなるはずを娘に別れ孫を失ひ寄邊よるべなぎさ捨小舟すてこぶねのかゝる島さへなきぞとわつばかりに泣沈なきしづめり寶澤は默然もくねんと此長物語を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
どうと投出す機會はずみに切込九郎兵衞がやいばあつと一聲さけび女の體は二ツになり無慚むざんの最期に惣内はお里と心得心もそらおのれ女房のかたきめと追詰々々切むすび九郎兵衞諸共もろとも曲者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
う声、広岡の家より聞えつ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二葉亭はたちま底力そこぢからのある声で「明月や……」とうなって、や暫らく考えた後
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
泉のくにの血にけば
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
大声あげてよばらばたすけくれべし、それにつけてもお伊勢さまと善光寺さまをおたのみ申よりほかなしと、しきりに念仏となへ、大神宮をいのり日もくれかゝりしゆゑ
「ああ正成まさしげよ正成よ……。」と口から出るがままに大声でわめいて、この村に響き渡れ! 彼の兄と嫁との耳に鳴り響いて鼓膜を破ってやれ! という意気込みで怒鳴り付けた。
黄色い晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
超人チョウジンケル小心ショウシン恐々キョウキョウヒトワライナガラ厳粛ゲンシュクノコトヲカタレ、ト秀抜真珠シュウバツシンジュ哲人テツジンサケンデ自責ジセキ狂死キョウシシタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
了工農的仇敵。眞中山主義的叛徒。我從前受的是舊式教育。到後來你想信於人シテ我入了革命的學校。現在我スデニ經認識正確的道路。然而你顯然到反革命的營壘去了。