“咆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
91.5%
うな3.4%
たけ1.7%
1.7%
ほえ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家のまわりをまわって狂気に取りつかれて追跡以外には何にも心に留まらない態でわたしを見ても少しもかえりみずにえつづけた。
そしてその代りに、湯気の柱が、凄まじくうなりながら、雷のやうな音を立てゝ上の方に噴き出る。そしてその恐ろしい力で、孔の口へ落ち込んだ岩を投げ飛ばす。
『何をするツ、貴様らこそ。』と、信吾はモウ夢中にたけり立つて、突然いきなり志郎と昌作を薙倒なぎたふす。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
宮はその梗概あらましを語れり。聴ゐる母は、彼の事無くその場をのがれ得てし始末をつまびらかにするをちて、始めて重荷を下したるやうにと息をきぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
岸を噛む怒濤が悪魔のほえさけぶように、深夜の空にすさまじく轟いているほかは、ひっそりと寝鎮ねしずまった建物の中に、何の物音もしていない。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)