“薙倒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なぎたふ50.0%
なぎたお50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『今日は奈何して、那麽ああ冷淡だつたらう?』と、智恵子の事を考へ乍ら、信吾は強くステツキを揮つて、路傍みちばたの草を自暴やけ薙倒なぎたふした。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
驚喜の余り身を支へ得ざる遊佐の片手はしやもはちの中にすつぱと落入り、乗出す膝頭ひざがしら銚子ちようし薙倒なぎたふして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
が、やがて勇気を振い起すと、胸に組んでいた腕を解いて、今にも彼等を片っ端から薙倒なぎたおしそうな擬勢ぎせいを示しながら、いかずちのように怒鳴りつけた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこに用意されていた数々の脆弱ぜいじゃくな人工物を薙倒なぎたおした上で更に京都の附近を見舞って暴れ廻りながら琵琶湖上に出た。
颱風雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)