“鉢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はち83.6%
ばち14.9%
0.5%
ぱち0.5%
ぱつ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まもなくうちから持って来た花瓶にそれをさして、へやのすみの洗面台にのせた。同じ日においのNが西洋種のらんはちを持って来てくれた。
病室の花 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
活動的で早起きの彼女は、ヴェランダの下の植木ばちに水差で水をやっていた。クリストフの姿を見つけると、あざけり気味の叫びをあげた。
川幅かわはばはあまり広くない。底は浅い。流れはゆるやかである。ふなばたって、水の上をすべって、どこまで行くか、春が尽きて、人が騒いで、ち合せをしたがるところまで行かねばやまぬ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
うそッぱちだが——お前に対するよりもずッと深入りが出来ると、妻には言ってやった。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
さては相見ての後のたゞちの短きに、戀ひ悲みし永の月日を恨みて三ぱつあだなるなさけを觀ぜし人、おもへばいづれか戀のやつこに非ざるべき。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)