“は”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
7.8%
穿7.6%
6.8%
4.6%
3.9%
3.6%
3.6%
3.3%
3.2%
3.0%
(他:3780)52.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「しっかりするから、少し待ってくれえ」と碌さんは一生懸命に草のなかをい上がる。ようやく追いつく碌さんを待ち受けて、
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
外国人の入り込む開港場へ海から何かうようにやって来るやみの恐ろしさは、それを経験したものでなければわからない。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
盲縞めくらじまの腹掛け、股引ももひきによごれたる白小倉の背広を着て、ゴムのほつれたる深靴ふかぐつ穿
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一人ひとりかみの二三ずんびたあたまして、あしには草履ざうり穿いてゐる。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
おびき、きぬぎ、板戸いたどうへいましめた、のありさまは、こゝにふまい。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
葬式の翌日往って見ると、新しい土饅頭どまんじゅうの前にげ膳がえられ、茶碗の水には落葉が二枚浮いて居ました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ひげやしている男は雲母きららのようなものを自分の廻りにき散らしながらひとりでにやにや笑っていた。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
するといつどこから出てたか、おおきなひげのえたおとこと、かわいらしい小さなぼうさんが出て
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「御輿を下せ御輿を下せ」と巡査がせ集って、烈しい論判の末、到頭輿丁よていほかは許さないということに成った。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
る顔の右から左から見る中を、余は少しは得意に、多くは羞明まぶしそうに、眼を開けたりつぶったりしてせて行く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ともよは湊が中指にめている古代埃及エジプト甲虫スカラップのついている銀の指輪さえそういうときは嫌味に見えた。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それは錦襴地きんらんじの色のめた紙入であるが、開けてみると長方形の小さな鏡がんであるのが目につく。
「椎の葉」は、和名鈔は、「椎子和名之比」であるからしいであってよいが、ならだろうという説がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
そのうちあきて、もりはオレンジいろ黄金色おうごんいろかわってました。
「鐘巻流では皆伝だよ。年二十三で皆伝になる、まあまあよほど強い方さ」一式小一郎は唇をね、ニヤニヤ笑ったものである。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
後脚あとあしで飛ぶごとく、嬉しそうに、ねつつ飛込んで、腰を掛けても、その、ぴょん、がまないではずんでいた。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浩さんが切手を手紙へる時にそばにいたあの女が、どう云う拍子ひょうしかで差出人の宿所姓名を見ないとは限らない。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と三吉が洋燈を持って案内したは、炉辺の次にある八畳の間で、高い天井、茶色の壁紙でった床の間などがお雪の眼についた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
蒔田の狭い二階で、注文先からの設計の予算表を造っていると、子供が代る代る来て、くび筋が赤くれるほど取りついた。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
青年の赤いネクタイが、その睡眠不足らしいれぼったいまぶたや、かさかさに乾いた黄色っぽい顔面とが不釣合に見えた。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
縁側えんがわはぎをぶらさげて、膝頭ひざがしらちょうたたくと、膝から下がぴくんとねる事がある。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼女はひいひい火焔かえんのような息をはずませていたが、痛みが堪えがたくなると、いきなりねあがるように起き直った。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
金座御金改役きんざおかねあらためやく後藤三右衛門ごとうさんえもん禿げ頭を叩いて、鳥居甲斐を取巻いて居ります。
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
植幸の親爺は恐ろしく気が付きます。頭が禿げているくせに、若い者と一緒になって、騒ぎたくてたまらない性分だったのです。
余はその時さっとほとばしる血潮を、驚ろいて余に寄り添おうとした妻の浴衣ゆかたに、べっとりきかけたそうである。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
オヽくのかくなら少しお待ち、サ此飯櫃このおはちふたなか悉皆すつかりいておしまひ。
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
午後には、やや西の方がれかかって、時が経つにつれて、赤いぼやけた雲の色になった。日が短くて、薄ら寒い空気であった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
これを、不動の体というか、朝霧の陽にれあがるときなどは、全軍ひとつの精神から湯気が立ちのぼっているように見られた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さればとて新しき青草を竿さおの先に縛り付け、馬の後足の間より足に触れぬよう前足の間へ挿し入れば、馬知りて草をむ。
彼等が皆この草山へ、牛馬をいに来るものたちだと云う事は、彼等のまわりに草をんでいる家畜を見ても明らかであった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
程遠いところに住む人さえ知っているくらいだから、もはや、一般の常識化して、世間のくちに上っているに相違ない。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
なかにもやまちかいのが、美女たをやめざうひたひかざつてかゞやいたのである。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さあ、野原へ行こう。きつねがまだあみっているかもしれない。お前はいのちがけできつねとたたかうんだぞ。
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ったったの境に甲野さんを置いて、ははあ、こんな人かと合点がてんするようでは親子といえどもいまだしである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「毛だって? はッはッはッ。そうだ、ちぢれた毛が一本入ってたナ。その毛が何だ。毛なんてものはくほどあるじゃないか」
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
礼に往って見ると、おくは正月前らしく奇麗にかれて、土間どまにはちゃんと塩鮭しおざけの二枚もつるしてある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
やっと、うようにして二階への階段をあがり切ろうとした時、いきなり頭の上から、そう声をかけられて、ギクンとした。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
大月大佐はふなばたをはなれて、無電室の方へいよった。そのときは氷原がもうわずかに目の下一メートルばかりに見えた。
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)
晩方ばんがたになって、やっとあめれて、そらあかるくなりました。ちょうど、その時分じぶんでした。
真昼のお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)
はじくもつてゐたそらがやうやうれて、蒼白あをじろきし紅葉もみぢてらしてゐる。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
この時、浪士の右の足がねたかと思うと、米友の胸板むないためがけて、あばらも砕けよと蹴りが一つ入ったものです。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「いいえ、孔子様だけ。孔子様が右の手をこんな風に握つて、小指をこんなにねてゐます。」と、言つて、学校へ行きました。
愚助大和尚 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
「敵空軍の目をのがれるため、外観は出来るだけてたままにしておいた。しかし、あの煙突だけは、仕方なく建てた」
アンドレイ、エヒミチはまどところつてそとながむれば、はもうとツぷりとてゝ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わざと岩をぐらつかせたりして、みんなをはら/\させながら、静かにつていつて、やがて、ぱつと金の猫にとびつきました。
金の猫の鬼 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
其外は蔓性木本のように低くった楢や短い笹であるが、北側に廻ると一面の笹で、一尺から一尺五、六寸の長さに延びている。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
如何いかにも器用きよういた草履ぞうり右手みぎてぎながら、こしの三尺帯じゃくおびへはさんで
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
私の下駄はその泥溝板に触れる度にがたがたと音がしたが、女は空気草履ぞうりでもいているのか、なんの音もしなかった。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
吾輩としては俯仰ふぎょう天地にじない事件で首を飛ばされたんだから、イクラ話しても構わんには構わんが、しかしだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
雄々しくその線を守って倒れた七百万人の生命とともに、それをもったことをじるような、そういう表現であるのだろうか。
政治と作家の現実 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
なるほどここは三条さんじょう宰相殿さいしょうどのといって、ぶりのいい大臣だいじんのお屋敷やしきでした。
一寸法師 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
と、牛若うしわか木太刀きだちるってってかかりました。てんぐはかるくうちわであしらいました。
牛若と弁慶 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
しかしおつぎがぢつゝそれでも餘儀よぎなくかくしてつてつたこめ必要ひつえうはなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この冒頭ぼうとうに話した米人のおのれの一家のよろしきをはかるごときは、人に対して何のずるところもない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
若僧はもの言いもてなお下手に歩み出づる時、あわただしげにせ来たれる僧徒妙海と妙源とに行きあう。四者佇立ちょりつ
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
そうして、門前につないでおいた馬にまたがろうとした時に、弾丸の如くきたって、飛びついたものがあります。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
……なんでもかでもが自分の肉を毒蛇どくじゃのごとく鎌首かまくびを立てて自分を待ち伏せしているように思えた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そして道端の青草を見出すと、乗手の存在も忘れて草をみ、どんなに私が苛立いらだっても素知らぬ風を示すに至った。
ゼーロン (新字新仮名) / 牧野信一(著)
しかし気高けだかいこの二人はそもそもどういう身分の者であろう? 男は草色の衣裳を着、細身の太刀たちいている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
物頭の岩室長門は、すでに具足を着、太刀をき、直ぐにも、信長の馬前に立って、くつわを持つよう、身支度をして来た。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
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