“曳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
89.9%
えい3.4%
ひき2.1%
1.1%
1.0%
びき0.8%
ひか0.6%
0.4%
ひい0.4%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その車をいている車夫の一人で、女房に死なれて、手足纏てあしまといになる男の子を隣家へ頼んで置いて、稼ぎに出かけて往く者があった。
車屋の小供 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
どっちも強情我慢の変物同士へんぶつどうしだ。えいッ! うむ! 喧嘩右近と魚心堂先生、一進一退、三こうの街上に不思議な綱引きをつづけている。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
張箍はりわ女袴をんなばかま穿いた官女くわんぢよよ、とちよ、三葉形みつばがたぬひを置いて、鳥の羽根はねの飾をした上衣うはぎひきずる官女くわんぢよよ、大柄おほがら權高けんだかで、無益むやく美形びけい
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
小屋の真中の勇ましい希臘ギリシヤの彫刻に手鞄を預けて歯朶子と男のき——いきなり歯朶子は男の頬をびしゃりと叩いた。そして黙ってすまして居た。
百喩経 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
お奉行の腹心がたが、大牢から引きずり出したとみえる一人の囚人めしゅうどをしょっいて、林のおくの方へ入って行きましたのじゃ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
れのみ一人ひとりあしびきやま甲斐かひみねのしらくもあとをすことりとは是非ぜひもなけれど、今歳ことしこのたびみやこをはなれて八王子わうじあしをむけることこれまでにおぼえなきらさなり。
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ただ一呑ひとのみ屏風倒びょうぶだおしくずれんずるすさまじさに、剛気ごうき船子ふなこ啊呀あなやと驚き、かいなの力を失うひまに、へさきはくるりと波にひかれて、船はあやうかたぶきぬ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『明日がえ? 行くどもせア。權作ア此老年としになるだが、馬車つぱらねえでヤ、腹減つて斃死くたばるだあよ。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
本當ほんたうにおめえてえなもなねえよ、けえときから毎晩まいばん酩酊よつぱらつちや後夜ごやとりでもかまあねえうまひいけえつちやれるほどたゝいて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
寒さもいとわずき掃除をして居りますと、つえいて小野庄左衞門が門口から
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
到頭席へ引っってきた。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)