)” の例文
お奉行の腹心がたが、大牢から引きずり出したとみえる一人の囚人めしゅうどをしょっいて、林のおくの方へ入って行きましたのじゃ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
連類だといって親子三人しょっかれるわ土蔵からは十幾つも贋金の詰まった千両箱が出るわ、風をくらった息子二人は贋金で博奕をやって捉まるわで闇七の同類は動かぬ証拠だと
「だれが、好きこのんで、こんなところへ、来るものか。しょッかれて、ほうり込まれたんでさ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天王堂ともいうが、おきてに服さねえ獄囚は、片ッぱしから、しょッいてきて、この前で土埋め、のこぎり引き、耳削みみそぎ鼻削ぎ、いろんな重刑に処す流刑地の内の死刑場だ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戞々かつかつと、外国奉行の使番つかいばんが、馬蹄ばていを飛ばせてゆく、何事か、早打駕はやうちが、三挺もつながって行った。——菊は栄えるあおいは枯れる——の流行歌はやりうたをうたった子供の親が自身番へしょッかれて行く。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「家に戻ってから、断乎たる処分をいたす。八十三郎、そちは、この馬鹿者を逃がさぬようにしょッいて、一足先に、屋敷に帰っておれ。逃がしてはならんぞ。逃がすと、そちも、勘当だぞ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すぐ見つけた荘戸しょうこ土兵どへいは、二人を取り囲んで門内へしょッいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
といって、源次の首の輪縄わなわをはずし、その縄尻をショッいて
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「庭へ、しょッいて、鋳物土いものつちのかますで、押っ伏せちまえ」
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)