“橡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とち89.5%
つるばみ5.3%
マロニエ3.5%
えん1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
並み木に多いのは篠懸すずかけである。とち三角楓たうかへでも極めて少ない。しかし勿論派出所の巡査はこの木の古典的趣味を知らずにゐる。
都会で (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それはとちの実で、そのままで食ってはすこぶるにがいが、灰汁あくにしばらく漬けておいて、さらにそれを清水にさらして食うのであると説明した。
くろん坊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
取ろうとすると、あの小舟のような形をした虫の舳のようなところについているとちの実いろの眼が急に大きく目立ってわたくしを睨んでいるようです。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
いにしへ黄金こがねの如く美しかりき、饑ゑてつるばみあぢよくし、渇きて小川を聖酒ネッタレとなす 一四八—一五〇
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
彼はセニルの松をもってなんじの板となし、彼はまたレバノンの柏香木を取りてなんじのためにほばしらを作り、彼はバシャンのつるばみをもってなんじの漿しるを作る。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
えつや、黄櫨はじ乾反葉ひそりばに、またつるばみ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
マロニエ円形まるがた木立こだちと一緒に次第にひくく地平の彼方あなたへ沈んでく。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
マロニエの花もひそかにさけるならじか。夢未多かりし日を思ひ出でよと。
芥川竜之介歌集 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
放逐ほうちくされると覚悟をすれば、何もおそれる事は無いと度胸をめ、ある夜師の坊の寝息を考え、本堂のえんの下に隠してある
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)