“上衣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うわぎ74.3%
うはぎ15.2%
コート2.6%
コオト1.6%
うはき0.5%
チョゴリ0.5%
うわっぱり0.5%
ちま0.5%
カボート0.5%
カーディガン0.5%
シェルヴァニ0.5%
スクニャア0.5%
フロック0.5%
ブルーズ0.5%
ユハギ0.5%
ロオヴ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
艇(ふね)の中は藻抜けの殻だ——今まで敵だと思った人影は盗み出した品物を積み上げて、それに上衣(うわぎ)を着せ帽子を被(かぶ)せた案山子(かかし)であった。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
張箍(はりわ)の女袴(をんなばかま)を穿(は)いた官女(くわんぢよ)よ、橡(とち)の木(き)よ、三葉形(みつばがた)の縫(ぬひ)を置いて、鳥の羽根(はね)の飾をした上衣(うはぎ)を曳(ひき)ずる官女(くわんぢよ)よ、大柄(おほがら)で權高(けんだか)で、無益(むやく)の美形(びけい)。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
それに、仲なか確固女(しっかりもの)の証拠には、上衣(コート)の中に三千弗の紙幣を縫い込んで来るようになどと、誰にでもおいそれと浮かぶ智慧ではない。有難い。
斧を持った夫人の像 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
その蔵屋という方の床几(しょうぎ)に、腰を懸けたのは島野紳士、ここに名物の吹上の水に対し、上衣(コオト)を取って涼を納(い)れながら、硝子盃(コップ)を手にして
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
帽も上衣(うはき)も裳(ジユツプ)も黒つぽい所へ、何処(どこ)か緋や純白や草色(くさいろ)を一寸(ちよつと)取合せて強い調色(てうしよく)を見せた冬服の巴里(パリイ)婦人が樹蔭(こかげ)を行(ゆ)き交(か)ふのも面白い。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
血まみれの上衣(チョゴリ)、袴(バジ)。繃帯で巻かれている細い胴。棒切れのような黒い足。繃帯の下から半ば目は閉じたまま血光り、鼻腔には綿が詰め込まれていた。
土城廊 (新字新仮名) / 金史良(著)
女に云うて肯(き)く程なら、遠くから影を見ても、上衣(うわっぱり)の熊の毛まですくすく立つお前(ま)んに、誰(た)、誰が頼む、考えんかい。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
下袴(つるまき)はうすい紅で、右の腰のあたりで、大きく蝶結びに結ばれていた。安物らしくピカピカ光った上衣(ちま)の袖から、華奢(きゃしゃ)な小さな手が出ていた。
プウルの傍で (新字新仮名) / 中島敦(著)
妻が無恰好な上衣(カボート)を着て、じっと家に坐っており、いま一方わたしがノーマルな状況で生活し、労働に必要なだけの食物を摂取して、そのうえ
山小屋(ヒュッテ)の入口から、アストラカン・クロスの上衣(カーディガン)に派手なマフラアを巻きつけた森川氏の末娘の梓(あずさ)さんがヒョックリと出てくる。
一番奥まったところに今椅子(いす)を離れて私の方ににこにこと笑みを送っていられる太子の姿というものは、兼々写真で見ていたとおり眼醒めんばかりの薄黄色の、膝まで垂れる絹の上衣(シェルヴァニ)を纏(まと)うて
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
凝つた上衣(スクニャア)や、浅葱(あさぎ)の古代絹の下袴(ペチコート)や、銀の踵鉄(そこがね)を打つた長靴の素晴らしさに度胆を抜かれたが、それにもまして、彼女の老父がいつしよに来なかつたことを奇異に思つた。
開閉器(スイッチ)の所在が判って、室内が明るくなった。テレーズの人形は身長(みのたけ)五尺五、六寸ばかりの蝋着せ人形で、格檣(トレリス)型の層襞(そうへき)を附けた青藍色のスカートに、これも同じ色の上衣(フロック)を附けていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そしてその下で、黒い褐色の鬚の中に大きなパイプを突込んだ、亡命の白系露西亜人らしい赭(あか)ら顔の爺さんが灰色の上衣(ブルーズ)を着て立っている。
プウルの傍で (新字新仮名) / 中島敦(著)
絵巻物に見る下人の直垂から法被に、さうして、近代のはつぴ・絆天の出て来る道筋の明らかに見える上衣(ユハギ)に、山袴をつけた姿は、新しい時代の上に、古い姿の幻を、濃く浮べてゐました。
虹をば飜(かへ)すあの上衣(ロオヴ)。
“MONICO” (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)