“フロック”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上衣25.0%
着物25.0%
長上着25.0%
長着25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
開閉器スイッチの所在が判って、室内が明るくなった。テレーズの人形は身長みのたけ五尺五、六寸ばかりの蝋着せ人形で、格檣トレリス型の層襞そうへきを附けた青藍色のスカートに、これも同じ色の上衣フロックを附けていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それから直ぐに着物フロックをぬいだ。ぱちんぱちんとホックのはずれる音がすると、着物はだらりと椅子の背にかかっていた。下着とブルマスとコルセットと靴下だけのマアセルだった。
父がいきなり、今まで長上着フロックすそほこりをはらっていたむちを、さっと振上げたかと思うと——ひじまでむきだしになっていたあの白いうでを、ぴしりと打ちすえる音がしたのである。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
べらべらの長着フロックをだらしなく引っかけて乳まで見えそうなのが紙巻をくわえながら判をついていたり、女工のようなのが人民を訊問していたり
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)