“鞭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むち87.5%
むちう8.9%
べん1.9%
しもと1.0%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
カチ、カチ、カチ! たえまのない石工いしくのみのひびきが、炎天にもめげず、お城のほうから聞えてくる。町人の怠惰たいだむちうつようだ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分自身をむちうたなければならないはずであったのに、そのむちを言葉に含めて、それをおぬいさんの方に投げだしたのではなかったか。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
清吉はさう言つて、草履ざうりを突つかけるのももどかしさうに、堀割をへだてた材木置場の方へ行きました。其處へガラツ八に先べんをつけられるのを恐れる樣子です。
だが人民は苛斂誅求かれんちゅうきゅう、新しい主人のしもとの下に、営々刻苦しなければならない。……諸侯は乱世の華だという! そうであろう、そうであろう。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
忽ち隻翼は又そばだち起り、竹をく如き聲と共に、一翼はひたと水に着き、一翼ははげしく水をしぶきを飛ばすと見る間に、鳥も魚も沈みて痕なくなりぬ。