“劇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はげ85.3%
はげし2.3%
しばゐ1.8%
ドラマ1.8%
ひど1.8%
げき1.4%
しばい1.4%
あわ0.9%
はなはだ0.5%
あわただ0.5%
えら0.5%
きつ0.5%
しぐさ0.5%
にわか0.5%
の0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼間の劇(はげ)しい労働も苛酷な待遇も最早彼に嘆声を洩らさせることはない。賢い諦めの言葉を自らに言って聞かせる必要もなくなった。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)
劇(はげし)く手真似をして叫びかはす群が忽ちドルフの周囲(まはり)へ寄つて来た。中に干魚(ひもの)のやうな皺の寄つた爺いさんがゐて、ドルフの肩に手を置いた。
劇(しばゐ)は一人で出来るものでないから、俳優(やくしや)達の互の呼吸(いき)が合ふといふ事が何よりも大事である。先年道頓堀で仁左衛門と鴈治郎との顔合せ興行があつた。
また「劇(ドラマ)」と云ふ言葉についても、同様の語原学的詮索から出発して、偏狭な理論を立て鑑賞上の錯誤を導くことが往々あるのであります。
演劇一般講話 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
イヤ何(ど)うにも斯(か)うにも実(じつ)に華族(くわぞく)のお医者(いしや)抔(など)に係(かゝ)るべきものではない、無闇(むやみ)にアノ小さな柊揆(さいづち)でコツコツ胸を叩(たゝ)いたり何(なん)かして加之(おまけ)に劇(ひど)い薬を飲(の)ましたもんだから、昨夜(ゆうべ)は何(ど)うも七十六度(たび)厠(かはや)へ通(かよ)つたよ。
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
あるいは事の成(せい)を期すること急に過ぎ、あるいはその事を施行(しこう)すること劇(げき)に過ぎて、心事の本色を現わすこと能わざるのみ。
教育の目的 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そぞろあるきの見物はプロマイド屋の店さきにたつ心と、劇(しばい)好(ず)きと、合せて絵画の観賞者でもあるのだ。
今の場合に大原が劇(あわ)てて来りしは尋常の事にあらざるべしと自ら席を立ちて大原を迎うるに大原は劇てていれど幾分(いくぶん)か笑(えみ)を含み
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
一〇伴(ともな)ひに後(おく)れしよしにて一宿(ひとよ)を求めらるるに、一一士家(しか)の風(ふう)ありて卑(いや)しからぬと見しままに、逗(とど)めまゐらせしに、其の夜一二邪熱(じやねつ)劇(はなはだ)しく、起臥(おきふし)も自(みづか)らはまかせられぬを
伯母はハイと手紙を取りて兄へ渡すに伯父がそれ渡してはと争いかけしも力及ばず、本家の父劇(あわただ)しく手紙を読み下し
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
今度間がああ云ふ目に遭うたから、俺は猶更(なほさら)劇(えら)い目に遭はうと謂うて、心配してくれるんか、あ?
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「おや、それは、お劇(きつ)いことはお在(あん)なさらないのでございますか」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
又錦の馬韉(せん)ふさはしきを犬の脊に打かけ、かの美人を乗せて、犬を叱して奔せしむるに、美人は自(みづ)から起ちて馬上さまざまなる劇(しぐさ)を為して神変の技をしめす。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
「ハア、貴嬢(あなた)は劇(にわか)に非常なる厭世家にお化(な)りでしたネ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「まあお待ち。お前さんたら馬鹿馬鹿しい。何もそんなに喧嘩腰にならなくたっていいじゃないの。ねえ万ちゃん。いったいどこへ行ったの。そんなに、いい劇(の)がどこかへ掛かってんの」
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)