“悲劇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひげき52.9%
トラジディ11.8%
トラジデー11.8%
カタストローフ5.9%
トラゲーディエ5.9%
トラジェディ5.9%
トラヂエヂイ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新小川町のとにかく中流ちゅうりゅう住宅じゅうたくをいでて、家賃やちん十円といういまの家へうつってきたについては、一じょう悲劇ひげきがあった結果けっかである。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
敢てヨハンネスにその身を比そうとはなかったが、アンナのような女がもしあったなら、そういう悲劇トラジディに陥るのは当然だとしみじみ同情した。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
可愛相かあいさうにねえ貴方あなたその書面しよめんによると亞尼アンニーは、弦月丸げんげつまる沈沒ちんぼついて、私共わたくしどもまぬとあまになつたのですよ。その事柄ことがら一塲いちじやう悲劇トラジデーです。
しかし事件を担当して、最後の悲劇カタストローフまでも見尽したわたしに取っては幻怪不可思議な事件であればあるほど、このまま闇から闇へ葬り去るには忍びません。
呪の金剛石 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
(『ファウスト』第一部は一八〇七年の秋に『悲劇トラゲーディエ』という表題で世に出たばかりであった。)
芸術の最高形式はファルスである、なぞと、勿体もったい振って逆説を述べたいわけでは無論ないが、しかし私は、悲劇トラジェディ喜劇コメディよりも同等以下に低い精神から道化ファルスが生み出されるものとは考えていない。
FARCE に就て (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
芸術の最高形式はファルスである、なぞと、勿体振つて逆説を述べたいわけでは無論ないが、然し私は、悲劇トラヂエヂイ喜劇コメディよりも同等以下に低い精神から道化ファルスが生み出されるものとは考へてゐない。
FARCE に就て (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)