“移”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うつ90.8%
うつり1.4%
うつる1.4%
うつっ0.7%
0.7%
うつす0.7%
うつろ0.7%
0.7%
0.7%
すが0.7%
0.7%
ゆつ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞしけるにかれは當四月同人店へ引うつり夫婦とも三州者の由にて隨分ずゐぶん實體じつていらしく相見え候へ共女房は此節わづらひ居るとの事に付早速甚兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
どうも普通の日本の女の顔は歌麿式や何かばかりで、西洋の画布カンヷスにはうつりわるくつて不可いけないが、あの女や野々宮さんはい。両方共になる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
一度ひとたび大河に少女の心うつるや、皆大河のためにこれを祝してあえねたむもの無かりしという。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
義塾三田に移る慶應義塾がしば新銭座しんせんざを去て三田のただ今の処にうつったのは明治四年、是れも塾の一大改革ですから一通り語りましょう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
現在げんざいこのたき修行場しゅぎょうばってからはまだいくらにもなりませぬ……。
此時は里人さとひと幾十人をやとひ、かんじきすかりにてみち蹈開ふみひらかあとしたがつゆく也。此ものいり幾緡いくさしの銭をつひやすゆゑとぼしきたび人は人のみちをひらかすをまちむなしく時をうつすもあり。健足けんそく飛脚ひきやくといへども雪みちゆくは一日二三里にすぎず。
子を生みし後も宮が色香はつゆうつろはずして、おのづか可悩なやまし風情ふぜいそはりたるに、つまが愛護の念はますます深く、ちようは人目の見苦みぐるしきばかりいよいくははるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「いいえ、今の家はしてから、未だ五六年にしかなりません。僕は病院で生れたのだそうですよ」
血液型殺人事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
「国乱れて乱臣出ず、なかと言うてな」と老人は妙な古言を一つ引いてから、「箱根はこねから彼方むこうの化物が、大かたこっちへみかえたものじゃろうて」
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
菊がすがれるころになると、新吉にわらわれながら、すそ安火あんかを入れて寝た。これという病気もしないが時々食べたものが消化こなれずに、上げて来ることなぞもあった。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
もっとも、大門通りは名のごとく万治の昔、新吉原へくるわけない前の、遊女町への道筋の名であるゆえか、大伝馬町、油町、田所町、長谷川町、富沢町と横筋にも大問屋を持つ五
あまはら富士ふじ柴山しばやまくれときゆつりなばはずかもあらむ 〔巻十四・三三五五〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)