“可悩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なやま50.0%
なやまし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可悩なやましげなる姿の月に照され、風に吹れて、あはれ消えもしぬべく立ち迷へるに、淼々びようびようたる海のはしの白くくづれて波と打寄せたる、えんあはれを尽せる風情ふぜいに、貫一はいかりをも恨をも忘れて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
驚きに驚かされし静緒は何事ともわきまへねど、すいすべきほどには推して、事の秘密なるを思へば、まらうどの顔色のさしも常ならず変りて可悩なやましげなるを、問出でんもよしあしやをはかりかねて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
子を生みし後も宮が色香はつゆうつろはずして、おのづか可悩なやまし風情ふぜいそはりたるに、つまが愛護の念はますます深く、ちようは人目の見苦みぐるしきばかりいよいくははるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
彼はそのおもて可悩なやましげにいたくも色を変へたるを発見して、ただちに寄り来つ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)