“端”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はし32.4%
15.4%
はた11.9%
はず7.4%
はじ5.3%
はな5.3%
ぱし3.6%
さき2.7%
2.6%
たん2.3%
(他:105)11.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“端”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語19.6%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)6.9%
文学 > 日本文学 > 詩歌4.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
山を眺めた津田の眼が、はしなく上気した時のように紅く染った清子の耳朶みみたぶに落ちた時、彼は腹のうちでそう考えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
といったが与八はポキリと言葉のはしを折って、一丁ほどは物を言いませんでした。兵馬も再び尋ねなかったが、やがて与八は、
程遠いところに住む人さえ知っているくらいだから、もはや、一般の常識化して、世間のくちに上っているに相違ない。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
なかにもやまちかいのが、美女たをやめざうひたひかざつてかゞやいたのである。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人は別に行く所もなかったので、竜岡町たつおかちょうからいけはたへ出て、上野うえのの公園の中へ入りました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
で法王は正面の右の席へ着かれますと他の二人はそのはたに立たれて、ヨンジン・リンボチェは少し下の椅子に腰を掛けられた。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そして足利一勢にてがわれた宿所の地は、やっと捜したような京も辰巳たつみ(東南)はずれの月輪つきのわだった。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見送りのため、城下はずれまで、駒を並べつついて来た義弟おとうとの小十郎に、彼は、平時のように話しかけていた。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おゆうはまだ水気の取りきれぬ髪のはじに、紙片かみきれまきつけて、それを垂らしたまま、あたふた家を出ていった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
幕のはじから、以前の青月代あおさかやきが、黒坊くろんぼの気か、俯向うつむけに仮髪かつらばかりをのぞかせた。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
韋駄天いだてんを叱する勢いよくまつはなけ付くれば旅立つ人見送る人人足にんそく船頭ののゝしる声々。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
暫くは舞台のはなに立つて、鉛筆のやうに真直になつてゐたが、急にくつ音を蹴立けたててフロオマンの前へ出て来た。
鉄風 もう、みんな年頃だから、少しずつ変なんだな。どれからでも、かたぱしから片をつけて行かなくちゃいかんよ。
華々しき一族 (新字新仮名) / 森本薫(著)
王子 そうだ、黒ん坊の王などは何人でも来い。(腕組をしたまま、一同を見まわす)わたしは片っぱしから退治たいじして見せる。
三つの宝 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
両側の欄干には二三人ずつの人が背をもたせるようにして立ちながら、鼻のさきを通って往く人の顔をすかしていた。
女の首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
出た拍子に扉を引っかけたのか、女の頭から黒い光のあるくしが落ちて、私の靴のさきかすかな音をさした。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その取巻やした、現に自分のところへ、親玉を置いてた時分に、よく秘密の使者にやって来た若いのも、現在ここにいる。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「白状しますが、実は、仲間ちゅうげん部屋や船番ふなばんしたが、こッそり夜遊びに出る抜け道が一つあるんで」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誠は指頭しとうよりほとばしって、とが毛穎もうえいたんに紙を焼く熱気あるがごとき心地にて句をつづる。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
柿丘秋郎と白石博士との両家庭が、非常に親しい交際つきあいをするようになったのは、実にこうした事情にたんを発していた。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
といったのは兄にあたる武士で、莞爾かんじという言葉にうってつけの笑いを、その口ばたに漂わせたが、鈴江の話の後をつづけた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鹿子木氏はぶつ/\つぶやきながらかはばたを下つて来ると、やつと二三本舞妓まひこのやうな恰好をしたのが見つかつた。
中へ這入ると、推測に違わず正面の螺旋階らせんかいの上りばなに、―――大方光子が私の為めに置いて行ったものであろう。
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「これは、これは、おうようこそや。……今の、あがばなを覗いたら、見事な駒下駄かっこがあったでの。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日本のずうつと西のはて或国あるくにでは、氏神といつて、どこのうちでも、先祖代々自分だけの神様をまつつてをります。
蛇いちご (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
波のまに/\行衞も知らぬ梶枕かぢまくら高麗かうらい契丹きつたんの雲のはてまでもとは思へども
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
道の左には、半間ばかりの熊笹くまざさしげっていて、そのはずれからは十丈に近い断崖だんがいが、海へ急な角度を成していた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
このとき崑崙こんろん山上の大火はまだんでいず、西の空のはずれは真赤であった。
不周山 (新字新仮名) / 魯迅(著)
いろいろさまざまのお金の山の中へ身を置かれて、お金の誘惑はプツリともなかったが、はしたなお鳥目の誘惑の方はしきりだった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
優雅、温柔おんじゅうでおいでなさる、心弱い女性にょしょうは、さような狼藉にも、人中の身を恥じて、はしたなく声をお立てにならないのだと存じました。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自分はこの場合の感情――フランスの恋と芸術とを後にして、単調な生活の果てには死のみが待つて居る東洋のはづれに旅して行く。
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
はづれの河堤の桜が咲きはぢめて、夜桜の雪洞が燭いたから花見へ行つて見ないかと近所の若者に誘はれたが滝本は、昼も夜も自分の部屋に引き籠つてゐた。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
姫が、目送する間もない程であつた。忽、二上山の山のに溶け入るやうに消えて、まつくらな空ばかりの、たなびく夜になつて居た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
姫が、目送する間もない程であつた。忽、二上山の山のに溶け入るやうに消えて、まつくらな空ばかりの、たなびく夜になつて居た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
はしら黄金甍こがねいらかつまにして寝陵しんりようは見ゆまろ枯山からやま
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ながらふるつま吹く風の寒き夜にわがの君はひとりからむ(謝誉女王)
万葉集の恋歌に就て (新字旧仮名) / 三好達治(著)
道の左には、半間ばかりの熊笹が繁つてゐて、そのはづれからは十丈に近い断崖が、海へ急な角度を成してゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
丁度私の田舍は高い山のはづれで、一段づゝ石垣を築いて、その上に村落を造つたやうな位置にあります。
その藤葛が横に靡けば、前岸かわむこうそばだったたいらかな岩のぱなに往かれそうである。
仙術修業 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
大きい声では言へないが、一体女はしよぱなから拍子に合つたやうに拵へられてはゐないのだから。
「ははは。火放ひつびとが、火に追われて、を失うているような。……そのような老師を、正季もまた、何でお訪ねして行ったのか」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
タッタ今まで勝負に勝っていた源吉は、ドタンで、深沢に、血の復讐を受けたのだ。
鉄路 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「山」と「川」が合った。二人は人通りのあまり多くない河ぶちを下りて行った。少し行くと、男が、
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
それは石狩川の川ぶちに沿つてゐる林だつた。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
わずかにデッキの上でバタバタと、その切れっぱじ洗濯せんたくしたおしめのように振れていた。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
「意氣地のないことを言ふな、――尤も、手代の金之助と、下男の五助は、明日の親類會議に、親類方を集めるのだと言つて、目黒から川崎、神奈川の方まで手わけをして回り、明日でなきや歸らないさうだから、この廣い家に、男の切つぱじは、主人の孫右衞門と、お前の二人つ切りだ」
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
堪忍かんにんしておくんなさい。みちぱたではおにかけねえようにと、こいつァいもうとからの、かたたのみでござんすので。……」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
むかし唐の欧陽詢おうやうじゆんが馬に乗つて、ある古駅こえきを通りかゝると、崩れかゝつたみちぱたに、苔のへばりついたふるい石碑が立つてゐるのが目についた。
ハシナクモ、過グル頃ヨリ敵味方トワカレ、矢石シセキノアイダニ別ルルモ、旧情ハ一日トテ、忘レタコトハナイ。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
――天下動乱ノ色アラハル。如何ニ成リユク可キヤラン。心細キ者ナリ。神慮ニ任セ、闇々アンアントシテ明ケ暮スマデ也。ハシナキ事端ナキ事。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
始め、五月最初の午の日であつたものが、五日に決められても、やはり、ハジめの午なのである。
雛祭りの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
端午は、ハジめの午である。
ハナに油かけられた資人トネリは、表情に隱さず心の中を表した此頃の人の、自由な咄し方で、まともに鼻を蠢して語つた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
ハナに油かけられた資人トネリは、表情に隱さず心の中を表した此頃の人の、自由な咄し方で、まともに鼻を蠢して語つた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
といいながらかたえに有った粗朶そだを取上げ、ピシリと打たれるはずみに多助は「アッ」といいさま囲炉裏のそばへ倒れる処を、おかめは腕を延ばし、たぶさを取って引ずり倒しながら、続け打に打擲ちょうちゃくを致している処へ、此のの奉公人、忠義者の五八が見兼ねましたゆえ飛んで来て中へ割ってり、
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この写真が、いま言った百人一首の歌留多のように見えるまで、御堂は、金碧蒼然きんぺきそうぜんとしつつ、漆と朱の光を沈めて、月影に青いにしきを見るばかり、おごそかただしく、清らかである。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鳶「おゝ娘さん冗談じゃアねえぜ、羽根を突くならもっとはしッぱたへ寄って突きねえ、人に怪我をさせて何うするんだ、冗談じゃアねえぜ、ひれとこで羽根が突きたけりゃア地面を買って突くがいや」