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端
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はした
ふりがな文庫
“
端
(
はした
)” の例文
優雅、
温柔
(
おんじゅう
)
でおいでなさる、心弱い
女性
(
にょしょう
)
は、さような狼藉にも、人中の身を恥じて、
端
(
はした
)
なく声をお立てにならないのだと存じました。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いろいろさまざまのお金の山の中へ身を置かれて、お金の誘惑はプツリともなかったが、
端
(
はした
)
なお鳥目の誘惑の方はしきりだった。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
又女房を金の
抵当
(
かた
)
に取るなどと
端
(
はした
)
ないことはなさる筈がない、そんなことは
下々
(
しも/″\
)
ですること、先生はよもや御得心のことではあるまい、何か頓と分りませんから
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
いわば世界中の海を
跨
(
また
)
にかけた男らしい
為事
(
しごと
)
で、
端
(
はした
)
月給を取って上役にピョコピョコ頭を下げてるような勤人よりか、どのくらい亭主に持って肩身が広いか知れやしねえ
深川女房
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
明けても暮れても八百八町を足に任せてうろつくところから自然と彦兵衛が
有
(
も
)
っている東西南北町名
生
(
いき
)
番付といったような知識と、屑と一緒に挾んでくる
端
(
はした
)
の聞込みとが
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
どう間違ったッて、こんな輩の前で
端
(
はした
)
ない振舞いをするはずはないのだが、先刻からたまっていた鬱屈と憤懣が、未熟な酒の酔といっしょに一時に発し、どうしても感情を制止することが出来ない。
湖畔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
時計だの、金だの、お前さんが嬉しがって手柄そうにここに並べて置くものは、こりゃ何だい! 私に言わせると
吝
(
けち
)
さ、
端
(
はした
)
のお鳥目でざら
幾干
(
いくら
)
でもあるもんだ。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
胴
(
どう
)
をゆら/\と
身動
(
みうご
)
きしたが、
端
(
はした
)
なき
風情
(
ふぜい
)
は
見
(
み
)
えず、
人
(
ひと
)
の
情
(
なさけ
)
を
汲入
(
くみい
)
れた、
優
(
やさ
)
しい
風采
(
とりなり
)
。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「よう、おしまいなさいよ。」といったが、
端
(
はした
)
なくも見えて、
急
(
せ
)
き込む調子。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
汝
(
てめえ
)
のためならばな、
兜
(
かぶと
)
も
錣
(
しころ
)
も
何
(
なッ
)
ちも
用
(
い
)
らない、そらよ持って行きねえで、ぽんと
身体
(
からだ
)
を投出してくれてやる場合もあります代りにゃ、
女
(
あま
)
の
達引
(
たてひ
)
く時なんざ、べらんめえ、これんばかしの
端
(
はした
)
をどうする
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ああ、三両二分か、何でも二分という
端
(
はした
)
だけは付いてると聞いたよ。そうか、三両二分か。ふ、豪儀なもんだ、ちょっとした碁盤より
直
(
ね
)
が張ってら。格子戸で、二間なら一月分の
店賃
(
たなちん
)
だ、
可恐
(
おそろ
)
しい、豪傑な。」と
熟々
(
つくづく
)
見ながら
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“端”を含む語句
端折
尖端
尻端折
片端
出端
端緒
一端
端正
山端
縁端
端然
端艇
突端
上端
町端
切端
川端
下端
端々
発端
...